いよいよ秋も深まり、京都でも紅葉の見頃が近づいてきましたね!私もこの時期になると、色んな寺社仏閣を訪れては紅葉を楽しんでいます。
今日は、京都の数ある紅葉スポットの中から、特に綺麗で感動した名所をご紹介!ガイドブックは見たけれど、情報が多すぎてどこに行くか迷っている方。そんな方のお助けになれば嬉しいです♪
それでは早速、いってみましょ~!
- 1.圓光寺(えんこうじ)
- 2.永観堂(えいかんどう)
- 3.法然院(ほうねんいん)
- 4.東福寺(とうふくじ)
- 5.雲龍院(うんりゅういん)
- 6.祇王寺(ぎおうじ)
- 7.常寂光寺(じょうじゃっこうじ)
- 京都の紅葉を自分らしく楽しもう!
1.圓光寺(えんこうじ)
まずは、左京区エリアから素敵な紅葉スポットを3つご紹介しますね。
はじめにご紹介するのは、叡山電鉄「一乗寺」駅から徒歩15分の「圓光寺(えんこうじ)」。1601年に徳川家康が伏見に開いた学校がその始まりで、1667年に現在の一乗寺に移転されたそう。
紅葉に染まる額縁庭園は稀に見る美しさで、小さな枯山水や竹林も楽しめる一押しのお寺です。
額縁庭園「十牛之庭」の紅葉絶景
圓光寺の紅葉の魅力は、何と言っても額縁庭園として楽しむ十牛之庭(じゅうぎゅうのにわ)の圧倒的な美しさでしょう!私は数年前に見たこの景色が忘れられず、昨年再び圓光寺を訪れることに。
自然の風景を柱という額に入れ、絵画のように楽しみます。これがもう惚れ惚れする美しさ!額の存在でまとまりが生まれ、紅葉の鮮やかさも引き立ちます。
まさに紅葉の美術館といった佇まい。誰も写り込んでいないこの写真ですが、実は参拝客は沢山いて、ずらりと横一列に並んで座っていたんですね。
そうすることで、額縁庭園を皆で楽しめて、綺麗な写真も撮れちゃうわけです。そんな日本人の気遣いある鑑賞作法も素敵だなぁと思ったり。
堂内はとっても静か。畳に座りながら、心穏やかに四季の移ろいを楽しんでみてくださいね。
可愛いわらべ地蔵と苔モミジ
圓光寺の境内には、可愛いお地蔵様もいらっしゃるんですよ~。
モコモコした苔の上で、頬に手を添えて微笑むお地蔵様。赤いモミジに彩られてとってもキュート!
見ているこちらも、思わずニッコリしてしまう究極の愛らしさです。
お地蔵様は水琴窟の近くにいらっしゃるので、是非見つけて癒しの笑顔に出会ってみてくださいね。思わず携帯の待ち受けにしたくなる可愛い1枚が撮れますよ♪
住所:京都市左京区一乗寺小谷町十三番地(叡山電鉄一乗寺駅徒歩15分)
拝観時間:9:00-17:00
ライトアップ:なし
拝観料:大人500円/高・中学生400円/小学生300円
例年の見頃:11月中旬~下旬
圓光寺の紅葉ブログ
2.永観堂(えいかんどう)
「永観堂(えいかんどう)」は、蹴上駅から徒歩15分。863年に弘法大師の弟子真紹僧都(しんじょう)が創建したお寺です。
広い敷地を有する境内に植えられたモミジは、なんと3000本!秋になると境内一面が色彩に溢れ、まるで異世界に誘われたかのよう。「モミジの永観堂」とも呼ばれる京都を代表する紅葉名所なので、有名どころを押さえたい方にもオススメです。
モミジ3千本!池に赤く燃える迫力の紅葉
永観堂は、池を中心に散策を楽しむ池泉回遊式庭園です。
赤モミジで真っ赤に色づく放生池と極楽橋は、迫力があって見ごたえ抜群!天気が良いと水面に紅葉が映り、逆さモミジも楽しめます。
奥に見える鳥居は弁財天ですね。この池の周りをぐるりとお散歩していきます。
モミジが3000本も植えられているだけあって、紅葉が織り重なるグラデーションは感動もの!ハッと息を呑む色彩豊かな光景に出会えます。
モミジに負けないくらい、黄金色のイチョウも美しいですよね。思わず写真を連写(笑)永観堂の秋は、まさに色彩の宝庫です。
さらに庭園を散策していると、愛らしいお地蔵様を発見!
紅葉の星空の下で、小さな手を合わせるお地蔵様。なんて可愛いんでしょう!
太陽光で楓の葉がオレンジ色にキラキラと輝いています。やっぱり晴れていると紅葉も一層美しさを増しますね。
永観堂では他にも、貴重なみかえり阿弥陀像やお堂巡りを楽しむことができます。秋の寺宝展開催中は拝観料1000円とお高めですが、行く価値ありの名所ですよ♪
住所:京都市左京区永観堂町48(地下鉄蹴上駅徒歩15分)
拝観時間:9:00-17:00(受付終了16:00)
ライトアップ:17:30~20:30(21:00閉門)
*2019年は11/6-12/4で実施
拝観料:寺宝展期間(11/6-12/4)は大人1000円/小中高生600円、通常大人600円、小中高生400円
例年の見頃:11月中旬~下旬
永観堂の紅葉ブログ
3.法然院(ほうねんいん)
「法然院(ほうねんいん)」は、鎌倉時代初期に浄土宗の祖である法然が弟子の安楽とともに建てたお寺。哲学の道を歩いた先にあり、静かに紅葉を楽しめる穴場です。
人が少ないので、京都らしい山寺の秋をひとり占めできちゃうのも魅力。私も長年通う大好きなお寺です。
茅葺き山門を彩る風情豊かな秋
法然院を法然院たらしめるもの。それが美しい茅葺きの山門です。
秋になると、山門には赤や黄色のモミジが降り注ぎ、まるで絵本の1ページのような絶景に!
自然が織りなす優しいグラデーションは、もう息を呑む美しさ。しばし見惚れて境内に立ち尽くす事もしばしば。
白砂壇(びゃくさだん)には、法然院の住職さんが描いたというモミジの砂絵も。こんな季節感溢れる粋な計らいも素敵ですよね。
白い砂の上を彩る赤や黄色のモミジも綺麗だなぁ。
法然院は小さなお寺ですが、芸術的な感性が随所に感じられるお寺です。人込みが苦手な方にもオススメしたい紅葉スポットですよ♪
住所:京都市左京区鹿ヶ谷御所ノ段町30番地(市バス南田町徒歩5分)
拝観時間:6:00-16:00
ライトアップ:なし
拝観料:無料
例年の見頃:11月中旬~下旬
法然院の紅葉ブログ
4.東福寺(とうふくじ)
続いては、京都駅エリアからオススメの紅葉スポットを2つご紹介しましょう!
まずは「東福寺(とうふくじ)」。東福寺は永観堂に並び、京都で人気のある紅葉スポットです。私も昨年訪れたのですが、朝早く来たにも関わらず人の多さにびっくり!早朝に頑張って来ても大賑わいのお寺、それが秋の東福寺です(笑)
混雑はするものの、木造建築と紅葉のコラボレーションは、やはり心に深く刻まれる美しさ!京都に来たら、是非一度訪れて欲しい紅葉の名所です。
紅葉の雲海に浮かぶ通天橋
東福寺は、1236年に摂政の九條道家が京都最大の伽藍を作るために建てたお寺です。当時栄えていた東大寺と興福寺から一文字ずつ取って、名付けられました。
東福寺の紅葉と言えば、こちらの通天橋(つうてんきょう)でしょう。まるで雲海のように紅葉が通天橋を包み込む姿は迫力満点!
前方に少し張り出した舞台のデザインもとても格好良いですよねぇ。
昔、素敵だなぁと駅で眺めた東福寺のポスターと同じ景色に思わず大興奮!ダイナミックな紅葉に感動もひとしおです。
庭園に広がる色彩の楽園
東福寺は、20万平方メートルもある広大な庭園も見どころの1つ。
その昔、東福寺のお坊さんは境内のモミジは残して、桜はばっさりと切ったのだそう。それほどまでに秋を愛するお寺と聞くと、何だか訪れてみたくなりませんか?
そんな庭園にはモミジの木が沢山植えられ、その鮮やかな紅葉は思わず見惚れる美しさ!まるで色彩の楽園に足を踏み入れたかのよう。
綺麗すぎるあまり夢中で写真を撮っていると、なかなか前に進めません(笑)紅葉天井の下を歩いているような幸せな錯覚に陥ります。
庭園が広いおかげで、人は多くてもゆったりと紅葉を楽しむことができました。東福寺は他にも、日本最古の山門や市松模様の苔が有名な本坊庭園もあるので、合わせて楽しんでみてくださいね。
住所:京都市東山区本町15丁目778(東福寺駅徒歩10分)
拝観時間:9:00-16:30(受付終了16:00)
*11月~12月初旬は8:30~、12月初旬~3月は16:00(受付終了15:30)まで
ライトアップ:東福寺塔頭勝林寺で開催(日没-19:30)
*2019年は11/16-12/1で実施予定
拝観料:通天橋400円、東福寺本坊庭園400円
例年の見頃:11月中旬~下旬
東福寺の紅葉ブログ
5.雲龍院(うんりゅういん)
「雲龍院(うんりゅういん)」は、東福寺から歩いて15分。1372年に後光厳天皇が竹巌聖皐律師(ちくがんしょうこう)を招いて建立した泉涌寺派の別格本山です。歴代天皇からの信仰も厚く、現在も皇室専用の勅使門が置かれるなど皇室と縁の深いお寺です。
雲龍院の紅葉のキーワードは「窓」。小窓から覗いて楽しむ紅葉は、まるでマジックのように見る人をワクワクさせてくれます。ちょっと通な紅葉を楽しみたい方にもオススメの紅葉スポットですよ♪
穴場!窓から楽しむ粋な紅葉
雲龍院へは、東福寺からせっせと坂道を登って15分ほどで到着します。少しアクセスしずらいこともあり、秋の紅葉シーズンにも関わらず参拝客は私の他に2組だけ。まさに穴場中の穴場です。
私が雲龍院を大好きな理由。それは窓を使った紅葉の魅せ方がとにかく粋だから!
こちらが正面から見た雲龍院の4つの小窓「色紙の窓」です。これはこれで素敵なのですが、まだ何が粋なのかわかりませんよね?
そこで、座る位置をちょっと左に変えてみましょう。
すると、どうでしょう。
左から3つ目の窓に、楓の紅葉が浮かび上がってきました!それだけではありません。左から椿の木、灯篭、松が現れ、それぞれの世界が完成しています。
まるでマジックのように景色がカチッとはまって、思わず心の中で大興奮!見る人を楽しませようとする雲龍院の遊び心に、心がほっこりと温かくなります。
雲龍院は他にも、悟りの窓や迷いの窓といった窓からの景色が楽しめる窓スポットが盛り沢山!畳に座りながら庭園鑑賞もできるので、心ゆくまで京都の秋を感じてみてくださいね。
住所:京都府京都市東山区泉涌寺山内町36(東福寺駅徒歩20分)
拝観時間:9:00~17:00(受付終了16:30)
ライトアップ:日没~21:00(受付は20:30終了)
*2019年は11/17-24で実施
拝観料:400円
例年の見頃:11月中旬~下旬
雲龍院の紅葉ブログ
6.祇王寺(ぎおうじ)
最後に、嵐山エリアのおすすめ紅葉スポットを2つご紹介します。
まずは「祇王寺(ぎおうじ)」。祇王寺は京福電鉄嵐山駅から徒歩20分ほど。嵐山でも奥まった場所にある静かな草庵です。
小さな境内にはそこはかとなく哀愁が漂い、心静かに苔と紅葉の美しい共演を楽しむことができます。疲れた心を癒したい方にオススメの紅葉スポットですよ♪
紅葉に染まる幻想的な苔庭
初めて祇王寺を訪れた時、その幻想的な世界に目が釘付けになったのを覚えています。
その景色というのがこちら!波打つ苔に、空高く伸びる楓の木。赤く染まったモミジが苔の表面を美しく彩っています。
そして境内の静謐さが、妙に寂しさというか哀愁を感じさせるのも祇王寺の魅力です。
この直感的に感じる哀愁は、実は歴史的な背景があるのをご存知ですか?祇王寺は悲恋の尼寺とも呼ばれ、かつて平清盛に寵愛された遊女・祇王が、清盛に捨てられ仏門に入り籠った尼寺でもあるそう。
女性が恋に破れ、心を癒しに訪れたお寺。そんな由縁もあり、1人で物思いにふけりたい時、祇王寺はまさにぴったりのお寺です。境内には小さな竹林もあるので、美しい紅葉とともに心を癒してくれますよ♪
住所:京都市右京区嵯峨鳥居本小坂町32(京福電鉄嵐山駅徒歩20分)
拝観時間:9:00~17:00(16:30受付終了)
ライトアップ:なし
拝観料:300円
例年の見頃:11月下旬~12月上旬
祇王寺の紅葉ブログ
7.常寂光寺(じょうじゃっこうじ)
「常寂光寺(じょうじゃっこうじ)」、竹林ロードから徒歩5分ほど。1596年に日蓮宗大本山本圀寺(ほんこくじ)の日禎(にっしん)によって創建されたお寺です。
小倉山の中腹にある常寂光寺は、自然豊かな環境で紅葉を楽しめる嵐山随一の紅葉スポット!近くには祇王寺や天龍寺もあり、秋の嵐山を満喫されたい方にオススメです。
秋色の仁王門と敷きモミジ
常寂光寺と言えば、茅葺き屋根の仁王門を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
こちらが紅葉で色づく秋の仁王門。木々が重なって少し見づらいですが、日本昔ばなしに出てきそうな趣ある屋根がとっても素敵!
紅葉も後半を迎え、苔の上には敷きモミジがまるで絨毯のように広がっていました。紅葉は、落葉した後もこうやって楽しめるのが魅力ですよね。
実は常寂光寺は塀がないことも特徴で、開放感のある造りになっています。小倉山の綺麗な空気を吸って、自然との一体感を感じてみてくださいね。
真っ赤な紅葉に包まれる多宝塔
常寂光寺は山の斜面にあることから、境内は緩やかな坂になっています。坂を登らずに引き返すこともできますが、頑張って登った先には素晴らしい景色が待っているんです!
それがこちら。紅葉越しに眺める多宝塔。燃えるような堂々たる赤モミジが何とも美しい!「これぞ京都」な1枚が撮れちゃいました。
境内の至る所でフォトジェニックな写真が撮れるので、自分のお気に入りの撮影スポットを見つけてみてくださいね。
常寂光寺の境内はとても広く、ハイキング気分で散策を楽しむことができます。竹林もあるので、自然の中でリフレッシュしたい時に訪れてみてくださいね。
住所:京都市右京区嵯峨鳥居本小坂町32(JR嵯峨嵐山駅徒歩15分)
拝観時間:9:00~16:30
ライトアップ:17:00~20:30(20:00受付終了)
*2019年は12/13-22で実施
拝観料:400円
例年の見頃:11月中旬~11月下旬
祇王寺の紅葉ブログ
京都の紅葉を自分らしく楽しもう!
今回は私のお気に入りの紅葉スポットをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
京都は、迫力を楽しむ紅葉から心静かに浸る紅葉まで、自分に合った紅葉スポットを選んで楽しめるのが魅力だと思います。
今日ご紹介した紅葉スポットの中から、皆様の心に響く紅葉スポットが見つかればとても嬉しいです。
秋はまだまだ序盤。自分らしく紅葉を楽しんじゃいましょう!