紅葉美しい秋の京都。清水寺、永観堂、東福寺と名だたる紅葉名所がある中で、今回はちょっぴり穴場な秋の散策モデルコースをご紹介!
それが、鷹峯(たかがみね)と呼ばれるエリアにある「源光庵(げんこうあん)~光悦寺(こうえつじ)~常照寺(じょうしょうじ)」を巡るコース。都会の喧噪から離れ、大人がしっとり紅葉に浸れるとっておきの場所です。
今回はモデルコースと合わせて、紅葉に染まる源光庵・光悦寺・常照寺の見どころや写真スポットを一挙ご紹介!京都の定番は行き尽くしたあなたにもオススメですよ♪
- 紅葉美しい「源光庵~光悦寺~常照寺」を巡る!ちょっと大人な秋の鷹峯散策コース
- 悟りの窓が魅せる紅葉!「源光庵」の秋はまさに芸術だった!
- 石畳の参道を紅葉が彩る♪眺望美しい「光悦寺」でリフレッシュ
- 紅葉煌めく境内をワクワク探検!吉野太夫ゆかりの「常照寺」
- おわりに
紅葉美しい「源光庵~光悦寺~常照寺」を巡る!ちょっと大人な秋の鷹峯散策コース
さて、まずは今回の散策コースをご紹介!紅葉の秋はもちろん、四季折々の美しさが魅力の3つのお寺を巡ります。
まずは源光庵をスタートし、光悦寺、常照寺へ!どれも5分以内の距離にあるので、全部見て回って所要時間は1時間45分程。コンパクトで回りやすいのも◎
源光庵→光悦寺→常照寺の順としたのは、個人的な期待度順です(笑)特に源光庵は「そうだ京都、行こう」のCMにも使われており期待度大。気になる場所から時間を使おう作戦です!
ちなみに駐車場は混雑していますが、私は常照寺の駐車場に停めてすべての見学を楽しみました(お寺の方の了承済)。光悦寺にも駐車場あり、源光庵は紅葉時期になると駐車場が封鎖されるのでご注意を!
公共交通機関でお越しの方は、地下鉄「北大路駅」乗換→市バス北1系統<約15分>→「鷹峯源光庵前」バス停下車がオススメ。バスは渋滞するので、近くまで地下鉄を利用するのが◎
鷹峯エリアの紅葉の見頃は、例年11月中旬から下旬にかけて。市内よりも少し早めです。
それでは早速、源光庵から行ってみましょう!
悟りの窓が魅せる紅葉!「源光庵」の秋はまさに芸術だった!
さぁ、源光庵に到着です!門前の紅葉の色づきもいい感じ♪
貞和2年(1364)、臨済宗⼤徳寺2代・徹翁国師によって開創された源光庵。「悟りの窓」から眺める景色が有名で、ずっと憧れていたんです。
しか~し、行こうと思った矢先、改修工事で3年ほど拝観中止に。2022年の今年、満を持して修復完了!今回、修復後初めての紅葉拝観に足を運ぶことができました。その間に娘が生まれ、初源光庵は娘との記念すべき参拝となりました!とはいえグズッて泣いてあやして、てんやわんやでございました(笑)
こちらが、釈迦牟尼仏と霊芝観音が安置される本堂。見事な秋晴れに万歳!
本堂には伏見城の遺構と伝わる血天井があり、戦で亡くなった魂を供養しているのだとか。今回は「悟りの窓」に夢中で、見そびれてしまった。というか、ちょっと見るのも怖い。
本堂に入ると、紅葉美しい枯山水庭園がお出迎え!モコモコの苔に白い飛び石が映え、情緒たっぷり。
軒先に座って、家族で紅葉鑑賞。慌ただしくなりがちな旅ですが、こんなのんびりした時間って贅沢だなぁ。
さて、この庭園を窓で切り取って眺めるのが、源光庵のクライマックス!ということで、窓のある場所へ移動。
そこからの景色がこちら!わぁ、念願の光景が目の前に!色づき始めた紅葉を、まるで絵画の額縁のように2つの窓が切り取ります。
丸い窓が「悟りの窓」、四角の窓が「迷いの窓」。悟りの窓の円型は「禅と円通」の⼼を表し、円は⼤宇宙を表現。迷いの窓の⾓型は「⼈間の⽣涯」を象徴し、⽣⽼病死の四苦⼋苦を表現しているそう。
円通?はて?と思いつつも、なんて雅やかな紅葉鑑賞スタイル!まるで芸術を見ているかのよう。
一歩下がると、みんな写真撮影に夢中!ゆったり紅葉に浸るムードじゃないけど、これはこれで楽しい(笑)
左手側から撮ると、「そうだ京都、行こう。」のポスターと同じような素敵な写真が撮れますよ♪是非お試しあれ!
すぐ近くの花頭窓からも綺麗な景色を楽しめました!
窓から魅せる源光庵。何とも粋なお寺です。
本堂脇には、小さなお庭も。キラキラ輝く紅葉が儚くも美しい。
初めて訪れた源光庵。小さなお寺ながらも、秋の彩りが心を潤してくれました。所要時間は30分程。紅葉ピークとあり多少の混雑はありましたが、ストレスなくのんびり楽しめましたよ♪
住所:京都市北区鷹峯北鷹峯町47
アクセス:市バス「鷹峯源光庵前」下車徒歩1分
拝観時間:9:00~17:00
拝観料:400円(11月は500円)
駐車場:あり(紅葉時期は利用不可)
石畳の参道を紅葉が彩る♪眺望美しい「光悦寺」でリフレッシュ
源光庵を満喫した我々一行。続いて目指すのは、光悦寺。
こんな狭い道路をテクテク。警備員さんがおられましたが、皆さん、車にはくれぐれも気を付けて!
光悦寺は、駐車場も開放されていましたよ。周辺はコインパーキングも少ないので有難いですね。
さぁ、光悦寺に到着です。細長い石畳の参道に降り注ぐ紅葉が絵になる~!
この光景が突然現れるドラマチックなことよ。
ちなみに参道入ってすぐの場所は、撮影禁止なのだとか。この写真は拝観受付を進んだ本堂側から撮影しました。十分素敵な雰囲気が伝わりますよね♪
光悦寺の見どころ!山々を望むダイナミックな「光悦垣」
「光悦寺ってどんなお寺なんだろう?」と特に下調べもせずに訪れた私。失礼ながら源光庵のついで的に考えていたのですが・・
いやいや、庭園が綺麗でめっちゃ最高!「この先にどんな世界が広がってるんだろう?」なんてワクワクしちゃう散策が楽しくて。
手入れも行き届いていて、感動。どんぐり片手に、娘も何だか楽しそう(公園と勘違いしてたりして(笑)ちなみに嵐山の常寂光寺も大好きです。)。
苔を彩るモミジを見るのも、この時期の楽しみの1つ。地上に輝くお星様なり♪
秋はシャッターチャンスが多くて、携帯のバッテリーの減りが早い早い。
こちらが本堂。家族みんなで手を合わせます。
元和元年(1615)、徳川家康が本阿弥光悦にこの地を与えたのが始まりの光悦寺。一族や知己と工芸集落を営んでいた折、本阿弥家の先祖供養のため位牌堂を設けたそう。光悦の死後、寺となり日蓮宗光悦寺として創建されたんですって。
そして、光悦寺一番の見どころとされているのが「光悦垣(こうえつがき)」。
緩やかな曲線を描いたダイナミックな竹垣。遠くに山々を望む抜群の開放感!正面にはベンチがあるので、座って眺めるのも◎
光悦垣の奥には、趣のある茶室が。空も晴れ渡って、気分も最高。
それにしても光悦寺、なんて素敵なお寺なんだ!まだまだ知らない京都って沢山。京都を味わい尽くしたいから、人生200年位欲しいと本気で思う私です(笑)
雄大な鷹峯三山に感動!境内からの絶景は必見!
そして、今回光悦寺を訪れて感激したのがその景色!
境内からは、雄大な山並みを見渡すことができるんです。なんて爽快!気分もすっきりリフレッシュ♪
ご覧の山々は、鷹峯三山(鷹ヶ峯・鷲ヶ峰・天ヶ峰)というそう。いや~、景色の綺麗なお寺って最高ですね。
(ご参考)雄大な景色と言えば、善峯寺も外せません。ちょっと遠いけど、「行って良かった!」と思える絶景が拝めますよ。
絶景を前に、観賞用の椅子も置かれていました。なんて嬉しいお気遣い!
ここに座って、半日ぼぉーっとできたら最高だろうなぁ。とはいえ、2歳の娘が目の前を走り回っているという現実(笑)絶対10年後また来るぞ〜。
光悦寺、想像以上に素晴らしいお寺でした!ぐるっと堪能して、所要時間は30分。コンパクトながら満足度大。皆さん!光悦寺、要チェックですよ〜。
住所:京都市北区鷹峯光悦町29
アクセス:市バス「鷹峯源光庵前」下車徒歩3分
拝観時間:8:00~17:00(紅葉時期8:30~17:00)
拝観料:400円(紅葉時期500円)
駐車場:あり
紅葉煌めく境内をワクワク探検!吉野太夫ゆかりの「常照寺」
さて、源光庵から光悦寺を巡り、最後に訪れたのが「常照寺」。
真っすぐ続く参道を歩いていくと、吉野太夫が寄進したという朱塗りの山門「吉野門」が出迎えてくれました。
吉野太夫は天下の名妓として一世を風靡し、和歌・俳句・茶道・書にも秀でた才色兼備な女性。その美貌は、唐の国にまで伝わる程だったとか!
元和元年(1616)に本阿弥光悦が土地を寄進し、日蓮宗の中興の祖、日乾(にちけん)が創建した常照寺。吉野太夫はその日乾に帰依し、巨財と投じて吉野門を寄進したそう。
吉野門をくぐると、まさに紅葉見頃!赤、オレンジ、黄色。色彩のグラデーションが美しい!
写真を見返すと、娘が夫の腕の中で暴れていた。一体何があったのだろう(笑)
こちらは本堂。いけばな展が開催されていたせいか、可愛くお化粧されてとても素敵!
お参りをすませ、お庭を散策することに。
すると、背の高い楓が空一面に紅葉する極楽スポットが出現!いやもう最高に綺麗。
しばし天を仰ぎ惚れ惚れ。赤い灯篭も絵になるなぁ。娘も何だか楽しそう♪
紅葉のトンネルを抜けると、お茶席が!みなさん秋の京都を満喫中。
「娘が大きくなったら、こんな場所で一緒にのんびりしたいなぁ。」なんて妄想。今は反り返って泣いてるわけで(笑)子の成長は早いと聞くし(本当かな?)、楽しみにとっておこっと。
境内を散策していると、興味を惹かれる山門を発見。
何やら奥に階段が続いているじゃないの。これは面白そう!ちょっと行ってみよう。
わわわ、先の見えない長~い階段。ずんずんと降りていきます。
一体この先に何が・・?なんていうか、探検してるみたいで楽しい!
わっせわっせと降りていくと、小さな池に到着!池の奥には観音様のお姿が。
実はこちら、かつて白馬に乗って池を往来していた伝説の仙人を「白馬観音」としてお祀りしている場所だそう。敷きもみじが綺麗で、秘密の場所に来たみたい♪
それにしても、常照寺ってこんなに広いお寺なんだ!ぐるっと見て回って、所要時間は35分程。皆でのびのびと紅葉を楽しめました♪桜も綺麗らしいので、いつか春にも来てみたいな。
住所:京都市北区鷹峯北鷹峯町1
アクセス:市バス「鷹峯源光庵前」下車徒歩3分
拝観時間:8:30~17:00
拝観料:400円(紅葉時期500円)
駐車場:あり
おわりに
今回は紅葉美しい鷹峯エリアを散策してきましたが、いかがでしたでしょうか?
混雑も少なく、想像以上にコンパクトに回れたので、家族でのんびり秋の京都を楽しめました。移動距離が短いので、子連れの方にもオススメですよ♪
それでは皆さん、素敵な京都散策を!