今日は、私の大好きな桜の名所「妙顕寺(みょうけんじ)」をご紹介!「ん?妙顕寺?初めて聞くお寺だなぁ」という方も多いかもしれませんね。
そう、妙顕寺はシダレザクラと枯山水庭園の素晴らしい競演を楽しめるスポットでありながら、隠れた桜の穴場でもあるんです。
春の特別拝観で訪れた妙顕寺は、桜はもちろん、爽やかな竹の坪庭から尾形光琳の屏風絵を再現した庭園まで、まさに見どころ満載!気づけば、大興奮で観光していました(笑)今回は、そんな妙顕寺の魅力を徹底的にご紹介します。
- 妙顕寺の歴史
- 鐘楼を彩る満開のソメイヨシノ
- 極上の春!枯山水庭園を彩る枝垂れ桜
- 竹林と苔が織りなす緑の坪庭
- 円窓から眺める『光琳曲水の庭』
- 水琴窟に癒される『五色椿と松の庭』
- 妙顕寺の夜間ライトアップについて
妙顕寺の歴史
妙顕寺は、地下鉄「鞍馬口」駅から徒歩10分。この日、私は京都御所で散歩を楽しんだ後、今出川から歩いて向かうことに。今出川駅からだと約15分で到着です。
こちらが妙顕寺の大門。紅シダレ桜が桃色の蕾を膨らませ、今にも開花しそう!
妙顕寺は鎌倉時代後期、1321年に創建された京都における日蓮宗最初の寺院。創建当時は大宮通今小路にあり、京都の町衆の法華信仰を受け大きく栄えました。安土桃山時代には、豊臣秀吉の命令で現在の地に移り、今に至ります。
鐘楼を彩る満開のソメイヨシノ
さぁ、それでは早速境内に入りましょう!
ご参考までに、妙顕寺の境内図がこちら。庭園を4つも有し、さらには宿坊もあるなど、かなり広い造りになっています。
参道を歩いていると、満開に咲き誇るソメイヨシノを発見!
鐘楼を覆いつくさんばかりのソメイヨシノ。1年に1度だけ見られる花景色に、心もふんわり華やぎます♪
桜につられて、あっちに行ったりこっちに行ったり。春のお散歩って楽しいな~。
本堂横にある慶中稲荷さんの鳥居も美しく彩られていました。
さらにテクテク歩いていると、勅使門の隙間から一際鮮やかな桃色の桜に遭遇!この奥はどうなっているんだろう、めっちゃ気になる・・!
そう、この桜は特別拝観の人だけが見られるお楽しみ。ならば、行くしかない!ということで、拝観料800円を支払ってお邪魔することにしました。
極上の春!枯山水庭園を彩る枝垂れ桜
特別拝観の受付となっているのが、こちらの方丈。4つの趣きある庭園を巡りながら、本堂にお参りすることができます。
特別公開の期間は拝観料800円(通常500円)と少々お高めですが、桜はもちろん、素晴らしい庭園を楽しめるので迷ったら入ってみることをオススメします!
まず向かったのが、先ほどの勅使門の奥に隠れていた庭園「四海唱導の庭(しかいしょうどうのにわ)」。ここの桜がもう感動的に美しくて。早速ご覧ください!
枯山水の白砂に存在感を際立たせるしだれ桜。春の風に吹かれながら、ひらひらと枝花を揺らしています。1本なのに、とにかく存在感が圧倒的!
勅使門や本堂の立派な屋根瓦と合わさって、情緒ある風景が何とも美しい。
濃い桃色が印象的なしだれ桜。その可憐さに思わず心も和みます。
しだれ桜越しに眺める大客殿。太陽の光を浴びたシダレ桜がキラキラ輝いて、とっても綺麗。
桜の奥のモミジには、ひょっこり若葉の姿も。秋には紅葉も楽しめるお庭です。
庭先には座布団が敷かれ、ゆったりと庭園を観賞できるようになっていました。桜と庭園が織りなす風景美に惚れ入った私。しばし座って、うっとりとお庭を眺めます。
穴場と言うだけあって、人もまばら。のんびり寛げるのって、やっぱり良いですね。こんな素敵な景色を独り占めできるなんて、これぞ贅沢の極み!
庭先の蹲(つくばい)は、ユリやバラの花々で華やかなお化粧が施されていました♪可愛くて、ついつい写真を撮りたくなっちゃう(笑)
妙顕寺の方の優しい心遣いも嬉しいですよね。
また庭園横では、特別公開の土日の日中に限って、お抹茶¥500を提供されていました。今回私は立ち寄らなかったのですが、煉屋八兵衛のわらび餅も味わえるので、ティータイムに訪れてみるのもオススメですよ!
竹林と苔が織りなす緑の坪庭
さて、しだれ桜を満喫した後は、ぐるぐると庭園を巡ります。今回初めて訪れた妙顕寺。実際に拝観してみると、想像以上の広さとその見事な庭園に驚きました!
続いて出会ったのは、「竹の坪庭」。空高く青々と伸びる竹、そして優しい緑の苔。新緑が爽やかで癒される~!
竹のお庭があるなんて、珍しいですよね。瓦屋根の廊下と相まって、風情もたっぷり。
京都の街中であることを忘れさせてくれる竹庭。実は五角形の変わった形をしているのも見どころの1つになっています。
円窓から眺める『光琳曲水の庭』
竹のお庭を抜けると、立派な松の庭園「光琳曲水の庭(こうりんきょくすいのにわ)」が現れました!
尾形光琳が描いた松竹梅図の掛け軸を元に作庭されたお庭です。樹齢400年の赤松と樹齢200年の黒松が、風格たっぷりで迫力満点!
尾形家が妙顕寺の檀家であったことから、光琳との繋がりも深く、このような庭園が造られたんですね。川の流れを模した白砂が曲水として表現され、庭園をより味わい深いものにしています。
光琳の庭園を円窓から楽しめるスペースも!
窓を額縁として、絵画のように眺める空間。お洒落で粋な計らいですよね~。
人もいないので、正面にあった椅子に座ってのんびり庭園観賞。心がみるみる充電されていきます。
水琴窟に癒される『五色椿と松の庭』
さぁ、いよいよ4つ目の庭園に到着!
その名も「五色椿と松の庭」。5色の椿と水琴窟(すいきんくつ)を楽しめる雅なお庭です。手前には、ピンク色の可愛い椿が咲いていましたよ♪
素敵すぎて自分の家にこんな庭があったら・・そんな妄想も膨らんできます(笑)
奥にもう1色、赤色の椿を発見!季節にもよるのかな、今回は2色見つける事ができました。
芽吹いたばかりの楓は、まだ初々しい黄緑色。秋の紅葉も楽しみですね~。
こちらが水琴窟。お庭に降りて、石に水を掛けてみることに。すると、キンコンコンッと水琴窟ならではの涼やかな音が聞こえてきました!
なんか癒されるなぁ。もし1日だけでも妙顕寺に住めたなら、心身がリフレッシュされて元気になれそう(笑)
妙顕寺の夜間ライトアップについて
今日は妙顕寺を巡ってきましたが、いかがでしたでしょうか?人も少ない穴場の妙顕寺。庭園と桜の美しさにゆったりと触れ、贅沢な時間を過ごすことができました。
妙顕寺では、春と秋の特別公開中、夜間ライトアップ(拝観料¥800)が実施されます。四海唱導の庭のしだれ桜をはじめ、4つの庭園がライトアップされる様は何とも妖艶で、昼とは違った楽しみ方ができますよ♪
私も次は、夜の妙顕寺を覗いてみようかな。
(ご参考)
・妙顕寺のお守り&御朱印帳情報はこちら!
・妙顕寺から徒歩5分。「水火天満宮」の枝垂れ桜も必見です!
住所:京都市上京区妙顕寺前町514
アクセス:地下鉄「鞍馬口」駅から徒歩10分
拝観時間:日中10:00~16:30(受付終了16:00)、夜間18:00~20:30(受付終了20:00、シーズン中のみ)
拝観料:通常500円、特別拝観800円
駐車場:あり(無料)