京都ぶらり散歩&グルメ手帖

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【無鄰菴】東山を望む美しき庭園の見どころをご紹介!無鄰菴会議の洋館にも潜入

明治・大正時代の政治家・山縣有朋の別荘として知られる「無鄰菴(むりんあん)」。東山の壮大な山並みを借景とし、川のせせらぎが心地良い近代日本庭園の傑作です。

 

蝉が鳴く夏真っ盛りの京都。今日は心の涼を求めて、無鄰菴を散策してきました!

 

心落ち着く庭園にカフェ、無鄰菴会議に使われたお部屋まで。今回は、そんな無鄰菴の見所や楽しみ方をたっぷりお届けしていきます。

 

 

品格漂う山縣有朋の別荘『無鄰菴』

 

無鄰菴は、地下鉄「蹴上駅」から徒歩7分。南禅寺に程近く、別荘群として知られるエリアにあります。

 

「どこだろう?」とキョロキョロしながら歩いていると、突如その入口が現れました。落ち着いていながらも、敷居の高そうな外観。

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さすが山縣有朋さんの別荘!私のような者がお邪魔しても良いだろうか、と緊張しつつも中へ。

 

わぁ、素敵!品格を感じさせる佇まいにうっとり。受付で入場料600円を支払います。

f:id:kyotoburari:20210817145503j:plain少し緊張していた私ですが、受付の方の優しい笑顔で心も和みました♪

 

※無鄰菴にはカフェもあり、喫茶利用したい方は「喫茶付き入場券1600円」を買ってくださいね。

※新型コロナの影響で、無鄰菴は現在事前予約制です(2021年8月時点)。私はそれを知らず、受付の方のご配慮で入ることができたのですが、皆様どうぞご注意ください。

 

母屋に入ると、太陽光が眩しい坪庭がお出迎え!

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爽やかに伸びる竹の新緑も美しい。

 

1894~1896年(明治27~29年)に政治家・山縣有朋の別荘として造営された無鄰菴。こちらのお部屋で、ガイドさんの説明を聞くことができました!

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ガイドさんの説明は約10分(無料、時間制)。庭園の楽しみ方を分かりやすく解説してくれますよ♪(ちなみに庭園を回る時間を含めて、所要時間は45分程でした。)

 

受付でガイドの希望を聞いてくれるので、時間のある方は是非お願いしてみてくださいね。

 

美しき東山を借景に!庭園の見所をご紹介

 

さぁ、続いては無鄰菴の庭園の見どころをご紹介!

 

無鄰菴の施主は山縣有朋、作庭は七代目小川治兵衛(おがわじへえ)。総理大臣をも務めた山縣有朋は、実は優れた庭園デザイナーでもあったんです。それでは、山縣有朋こだわりの庭園をご覧ください。

 

①東山が主役!山縣有朋&小川治兵衛が手掛けた庭園マジック

 

無鄰菴の最大の魅力は、何と言っても庭園から望む「東山」でしょう!

 

眼前に広がる壮大な東山。青々と茂る木立に、川のせせらぎ、蝉の声。忘れかけていた夏の記憶が甦ります。

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東山を借景とした風景は、山縣有朋が特にこだわったポイント。山縣有朋は庭園の主役を東山とし、東山を「主山(しゅざん)」と呼んだそう。

 

確かに、東山の存在感が圧倒的!嵐山を借景とした天龍寺もさることながら、身近な街のシンボルを庭園に取り込んだ所にグッときます。

 

(ご参考)雄大な嵐山を借景とした天龍寺がこちら!

www.kyotowalk-gourmet.com

 

実は、山側に進むと池もあって。主山である東山の存在を際立たせるため、手前の築山を盛り上げることで、母屋からは池が見えない設計になっています。

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このように池が見えると、今度は東山が隠れる仕掛けに。さすが、感性豊かな庭園デザイナー・山縣有朋氏!「近代日本庭園の傑作」と評される所以が垣間見えます。

 

ちなみに、母屋から見た景色がこちら。ほら、池は見えませんよね?

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青もみじも綺麗だったな。四季折々の景色が楽しめるのも、無鄰菴の魅力!マンションなどの建物は一切見えず、まるで里山の風景を眺めているような穏やかな時間でした。

 

②感動を演出する『飛び石』にもご注目!

 

さて、庭園を眺めていて気になったのが飛び石

 

奥の丸く平べったい石に、手前の左右ガタガタに置かれた石。実は、ここにも山縣有朋のこだわりが・・!

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「奥の丸石から景色を眺めて欲しい!」と考えた山縣有朋。そこまでは飛び石を不安定に配し、あえて足元を見るよう促したのは彼の秘策というわけ。

 

丸石に到着しパッと顔を上げた瞬間、東山が主役の庭園が目に飛び込んでくる仕掛けに!突如視界が開けるため、驚きと感動もひとしおです。

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ちなみに私は、不安定な飛び石で足が滑ってこけかけました(笑)ちゃんと足元見てたのに〜。見事、有朋さんの術中にハマったわけですが、皆さん足元にはくれぐれもお気を付けください!

 

③琵琶湖疏水が水源だった!川のせせらぎに癒されよう♪

 

川のせせらぎが心地良い無鄰菴。部屋のどこからでも楽しめる水音(これもデザインだと言うから驚き!)ですが、このお水は琵琶湖から引かれたもの

 

琵琶湖疎水開通に政治家として関わった山縣有朋。市民の生活を豊かにすると共に、自分の別荘にも水を引き入れます。

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これまで、庭には池を作ることが主流だった日本庭園。山縣有朋は「川」の方が風情があると考え、無鄰菴を作り上げました。この浅くて動きの表現が豊かな水が、近代日本庭園の特徴となるわけですね。

 

庭園の奥には、サラサラと流れ落ちる滝の姿が。この涼しげに響く音色が、真夏の一服の清涼剤に。

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それにしても、自分の別荘に川があるなんて贅沢すぎる・・!今は京都市に管理されている無鄰菴。そのお陰でこうして豪邸にお邪魔できるのだから、もはや感謝しかありません(笑)

 

無鄰菴を流れ出た水は、京都の老舗料亭「瓢亭」へと続きます。脈々と繋がる流れが、物語を感じさせて素敵ですよね。

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朝食の「朝がゆ」が有名な瓢亭さん。そのお値段は、なんと4840円!いつかの記念日に家族を連れて行くんだ・・!って、いつになるのかなぁ(笑)

 

④有朋が愛した「芝」と苔が織りなす庭園美

 

無鄰菴の庭園を見た瞬間、私が初めに感じた違和感。それは、一面が「芝」だということ!

 

京都の庭園と言えば「苔」のイメージですが、山縣有朋さんは生粋の「」好き。開放感があり明るいことから、芝を好んだそう。

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確かに広々とした無鄰菴には、爽やかな芝生が良く似合います。

 

しかし、庭園を歩いているとの姿も・・!実はこれ、高湿度な環境のもと、気付けば木陰を中心に生えてきてしまったそう。

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でもこの柔らかい質感と色合い、とっても素敵ですよね?

 

「苔の青みたる中に名もしらぬ草の花の咲出たるもめつらし」と、山縣有朋さんもいつしか苔を気に入り、今では60種類もの苔が生えているのだとか!

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まさに「災い転じて福となす」。芝生の開放感を感じながら、苔もしっとりと愛でる!そんな一石二鳥な楽しみ方ができるのも、無鄰菴ならではですね。

 

無鄰菴会議が行われた洋館へ!

 

庭園巡りを楽しんだ後、私が向かったのは無鄰菴にある洋館

 

実はここ、かの有名な「無鄰菴会議」が行われた場所。日露開戦前のロシア外交方針を話し合うため、山縣有朋、伊藤博文、小村壽太郎、桂太郎らが集まったと言われています。

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桜や孔雀の描かれた豪華な壁画が印象的。どこか閉鎖的な空間が、密談するには最適だったのでしょうか。 

 

その後の東アジア外交を決める歴史的会議が、ここで行われたとは。いずれにしても、もう戦争なんてしたくないなと強く思いました。

 

洋館の1階では、座って映像を見られるブースが。色褪せたレンガが、時の流れを感じさせますねぇ。

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ちょっと勉強を・・と思ったのですが、暑くて暑くて(笑)これはまた、次の機会に見せてもらおうっと。

 

優雅な『庭園カフェ』でスイーツ食べて寛ごう♪

 

無鄰菴で人気があるのが、庭園を眺めながら寛げる「庭園カフェ」。

 

私が訪れた時も、皆さんお庭を見ながらのんびりされていましたよ~。

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120年前に山縣有朋が眺めた景色。今は誰もが楽しめるカフェとして、開かれているんだからすごい!これを有朋さんが知ったら、ビックリするかなぁ?

 

カフェメニューは、スイーツとドリンクのセットで1000円。利用するには、受付で「喫茶付き入場券¥1600」を買うのがオススメです。

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庭園カフェでは、クラフトビールやスパークリングワインも飲めるんですよ~!今回はコロナ禍とあって、お酒は販売中止中。

 

ビールを飲みたかった私は、次回に持ち越し。お楽しみは小分けに・・という事で、また心置きなく飲めるようになったら絶対に来たいと思います!

 

おわりに

 

今回は、山縣有朋の別荘「無鄰菴」をご紹介してきました。せせらぎに耳を澄ませ、東山を眺むひと時は、慌ただしい日々をそっと癒してくれました。

 

庭園には楓も植えられ、きっと紅葉も綺麗なんでしょうね。次は秋に来てみようかな。皆さんも四季折々の表情を楽しみに、無鄰菴を訪れてみてくださいね!

 

無鄰菴

住所:京都市左京区南禅寺草川町31番地

アクセス:地下鉄東西線「蹴上駅」から徒歩7分

拝観時間:4月~9月は9:00-18:00、10月~3月は9:00-17:00

※最終入場は、閉場時間の30分前まで。12/29~12/31は休場日。

入場料:600円(喫茶付き入場券は1600円)