11月末となり、秋真っ盛りの京都。この日は嵐山にある「天龍寺(てんりゅうじ)」へ紅葉を見に行ってきました!
天龍寺は、嵐山そのものを庭園にしちゃった壮大な景観が楽しめる世界遺産のお寺。山々が秋色に染まるこの時期、絶対に訪れたい紅葉スポットです。
今回は「紅葉の園」と化した風光明媚な庭園から大人気のだるま図まで、天龍寺の見どころをまるっとお届けします!
竹林を散歩して天龍寺へ!
この日は、朝7時前に嵐山へ到着!
渡月橋から昇る朝日と共に、清々しい1日のスタートです。
目的は、天龍寺の早朝拝観。紅葉シーズンの天龍寺は、通常の9時ではなく7時半に開門されます。
秋の嵐山はとても混雑するので、早めの動き出しが肝心♪ちょっと時間があったので、天龍寺から歩いて5分ほどの場所にある竹林へ。
うわぁ~青々とした竹が何とも爽やかで美しい!朝日の木洩れ日が葉をキラキラと輝かせています。
ひんやりと澄んだ空気のなか、竹の風情を楽しみながら歩いていきます。やっぱり何回見ても、美しいものは美しい。そんな悟りが開かれた瞬間です。
朝早いこの時間だと、人もまばらで写真も綺麗に撮ることができました。ちなみに竹林にいたのは、ほぼ外国人。海外の日本ガイドブックの表紙を飾ってるらしく、人気のスポットなのが伺えます。
竹林を堪能した後は、お目当ての天龍寺へ。
入り口の看板には「紅葉見頃」と書かれていました!これは期待できる~。Excellentの英語もいい感じ。
この左横に大きな門があったので、そちらから入ることにしました。(実は写真の門をまっすぐ行くと、後で紹介する庫裏に到着します)
境内はとっても広大。この道をどんどんまっすぐ進みましょう。
今が盛りといった紅葉が美しいなぁ。お庭も綺麗に色づいてそう!
御朱印の受付を通り過ぎると、白壁を走る縦横の木組みがお洒落な「庫裏(くり)」に到着しました。こちらは、本堂参拝(お堂の中)の受付となります。
庭園参拝受付は、こちらの左手側。私は庭園拝観のチケットを500円で購入!ちなみに本堂に上がるには、別途300円が必要となります。
さぁ、高鳴る鼓動を胸に早速庭園に入りましょう。
天龍寺の歴史
庭園に入ると、すぐ目の前に枯山水庭園を臨む大方丈が現れました。
大きくて立派ですねぇ。この角を右に曲がると、あの有名な曹源地庭園があります。
天龍寺は後醍醐天皇の菩提を弔うために、開基を足利尊氏、開山を夢窓疎石として暦応2年(1339)に創建されたお寺。
その後、度重なる火災に見舞われながらも復興し、明治9年には臨済宗天龍寺派大本山に。この大方丈や法堂は明治32年に再建されたのだそう。
その昔は、渡月橋や亀山公園まで天龍寺の境内だったんですよ~。今の敷地だけでも広いのに、渡月橋までとなると管理も大変だっただろうなぁ。
それではお待ちかね、紅葉色づく曹源地庭園に向かいましょう。
嵐山絶景!紅葉美しい雄大な曹源池庭園
今日の一番の目的は、嵐山や亀山を庭園に取り入れた天龍寺の借景式庭園「曹源池庭園(そうげんちていえん)」を眺めること!
秋に色づく庭園は、嵐山随一の美しさなんです。
そして、私が出会った景色がこちら。紅葉する山々と庭園が一体化した奥行きを感じさせる雄大な庭園!
こんな壮観な庭園、今まで見たことないってくらい迫力満点!池の周りに植えられたモミジも、綺麗に色づいています。木々の植え方から岩の配置まで、まさに計算しつくされた美しさ。
角度を変えて、方丈との1枚も。池面にほんのりと赤く紅葉したモミジが映り込んでいます。
朝日の差すこの時間が、池にモミジが映り込むベストタイミングなのだそう。京都に来たら、こんな情緒ある楽しみ方もしたくなりますよね~。澄んだ空気を吸いながら、しばし「天龍寺の美」を堪能します。
方丈正面からの景色も、ご覧の通り。木々の彩りが青空に映えて、とっても綺麗!
色んな角度から、庭園を楽しめるも天龍寺の魅力ですね。
奥に見えるのは、巨岩を立てて作った「龍門の滝」。鯉が滝を登り、龍へと変わる瞬間を表現しているそう。
上に向かって石が連なっているのがそれなのかな?今は枯れていますが、昔はここに水も流れていたんですって。
それにしても壮大な景色!しばらく庭園を眺めながら、秋の風情を楽しみます。
妙に気になるダルマ&襖の雲龍図
庭園のうしろを振り返ると、方丈の襖で睨みをきかせた龍がこちらを見つめていました。目力がすごい~!
龍門の滝のすぐ後ろに、雲龍図。やっぱり龍はお寺のシンボルなのですね。初めは怖かったけど、見れば見るほど美しい龍です。
さらに、書院で気になる達磨(だるま)さんの絵を発見!怪しげな被り物に、何とも言えない髭ずらが印象的。
実はこの方は、禅宗の開祖・達磨大師様。とっても偉い方だったんですねぇ。
庫裏の正面には、前管長である平田精耕老師が書いた「達磨図(だるまず)」も飾られていました。
不愛想なのに、どこか愛嬌を感じさせますよね(笑)一度見たら忘れられない存在感のあるお顔です。
朱印所では、だるまをモチーフにしたお守りなどのグッズが売られていたので、気になる方は是非覗いてみてくださいね。
もみじ彩る極上庭園をぶらり散歩
曹源地庭園を楽しんだ後は、「望京の丘」と呼ばれるお庭をお散歩です。
階段を上って、ハイキング気分でぶらり。自然豊かで、空気が気持ち良い♪
天龍寺はとても広いので、私のような散策好きにはもってこいですね。
すぐ傍には、CMに出てきそうな素敵な回廊が。
なんて風情のある建築なんでしょう。どこを切り取っても絵になります。
紅葉はまさに見頃!真っ赤に色づくモミジが本当に綺麗で、自然と心が癒されます。苔に積もったモミジの赤絨毯も、これまた美しい。
足元を流れる小川も綺麗で。美しい紅葉と風景に興奮しすぎて、写真を撮りまくっちゃいました(笑)
雨上がりなのかな?生き生きとした苔に、散りモミジが良く映えます。
可愛いお花も咲いてました♪
白い小花に赤モミジと苔。ふふふ、絵になります。
輝く紅葉に、ふんわり花びらが愛らしい山茶花。
散歩をしてると、こうやって色んなお花に出会うことができました!春以外にも楽しむことができるなんて新たな発見です。
太陽の光でキラキラ輝く紅葉。オレンジや赤のグラデーションがまさに極上!来てよかった・・本当に。
紅葉の下では、お寺の方が朝のお掃除をされていました。こうやって美しいお庭を毎日保たれているんですね。感謝感謝です。
さらに「百花苑」も散策。綺麗だなぁ、秋にだけ楽しめる景色を存分に味わいます。
早朝だとゆったり自分のペースで楽しめるのが良いですね。 早朝拝観、かなりオススメです!
迫力満点♪八方睨みの雲龍図
庭園を満喫した後は、「法堂(はっとう)」へ。こちらでは、日本画家である加山又造が描いた「雲龍図」を眺めることができます。
直径9mの円の中に、巨大な龍が描かれた雲龍図。どこから眺めても、龍がこちらを睨んでいるように見えることから「八方睨みの龍」と呼ばれています。
(写真撮影禁止のため天龍寺HPから引用)
空を悠々と泳ぐ龍は、迫力満点!拝観料は別途500円必要となりますが、一見の価値ありですよ~。
ちなみに、雲龍図は期間限定公開なので、気になる方は天龍寺のHPでチェックしてみてくださいね。
秋は天龍寺におこしやす!
天龍寺は、紅葉する嵐山を借景に素晴らしい庭園が楽しめるお寺でした!やっぱり紅葉の秋は格別ですね。
散策の所要時間は約1時間。時間が許すならば、私、何時間でもいられそう(笑)拝観した後は、天龍寺直営の精進料理のお店「篩月(しげつ)」で食事するのもオススメ♪
皆さんも嵐山に来た際は、是非天龍寺に足を運んでみてくださいね。
住所:京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町68
アクセス:京福電鉄「嵐山」駅前、JR「嵯峨嵐山」駅から徒歩13分、阪急「嵐山」駅から徒歩15分
拝観時間:8:30~17:00(受付終了16:50)
拝観料:庭園(曹源池・百花苑)500円、諸堂(大方丈・書院・多宝殿)は庭園参拝料に300円追加、法堂雲龍図特別公開500円
ライトアップ:なし