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【大徳寺黄梅院】紅葉美しい秋の特別公開へ!もみじ輝く利休の直中庭に感動

出会ってしまった。今年最高の紅葉に。そう、今年も色々と美しい紅葉を見て回りましたが、その中で最も胸を打たれた場所。

 

それは、大徳寺の塔頭「黄梅院(おうばいいん)」。利休作の直中庭は、まさに色彩豊かなモミジの園。そのあまりの美しさに、しばし立ち止まって見惚れてしまいました。

 

今日は、そんな秋の黄梅院の魅力をお伝えしていきます!

 

 

大徳寺塔頭『黄梅院』秋の特別公開へ

 

大徳寺は、20を超える塔頭を持つ臨済宗大徳寺派の大本山。黄梅院はその中の1つで、春と秋にだけ特別公開されます。

 

境内図の通り、すごい塔頭の数ですね。黄梅院は、永禄5年(1562)に織田信長が初入洛した際、父・信秀の追善菩提のために建立した「黄梅庵」がその始まり。

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本能寺の変によって信長が急逝後、豊臣秀吉が黄梅庵を増築し、天正17年(1589)に「黄梅院」となりました。ちなみに黄梅院の名は、弘忍大満禅師ゆかりの地である中国の黄梅県破頭山東禅寺に由来しているのだとか。

 

大徳寺の立派な総門。黄梅院へ行くには、この総門をくぐって西に進みます。

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ちなみに拝観料は、黄梅院に限らず、中にある塔頭で支払えばOK。大徳寺の境内は自由に出入りできるので、地元の方やお坊さんが犬の散歩をされていましたよ♪

 

真っ直ぐに続く砂利道に、美しい松。境内に入ると、空気がガラッと変わりました。心が整うとでも言うのでしょうか。歩いているだけで、心身が浄化されます。f:id:kyotoburari:20201202082436j:plain

黄梅院さん、どこですか~?広いことに加えて、「ここが入り口です!」と主張していないので、まるで迷路のような入口探しにドキドキソワソワ。

 

黄梅院の拝観最終受付は16時。すでに15時を過ぎていたこともあり、急ぎ足で黄梅院を目指します。 

 

静謐な苔庭で輝く紅葉に感動!奇跡の前庭

 

左右をキョロキョロしながら歩いていると、突然、鮮やかな色彩が目に飛び込んできました。

 

そう、ここが黄梅院。まだ門前だというのに、この美しさ!

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綺麗だなぁ。中はどうなっているんだろう。期待に胸を膨らませながら、前庭へ。

 

ひゃ~、なんて美しいんでしょう!静けさの中、赤、黄、緑の紅葉のグラデーションが空にキラキラと輝いています

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もみじが舞い落ちた柔らかなグリーンの苔に、真っ直ぐに続く石畳。まるで絵葉書のような光景に、うっとりしてしまいます。

 

凛と左右に大きく枝を伸ばす楓の木。色づきがそれぞれ異なる葉の織りなす色彩が、最高に美しい

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幹も味わいがあるなぁ。ちなみに黄梅院で撮影ができるのは、ここ前庭だけ。これ以降は写真撮影禁止となるので、前庭でたっぷり撮影を楽しみます。

 

真っ赤も良いけれど、爽やかな黄緑が交ざった紅葉って綺麗で大好き!

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人も少ないので、じっくりと観賞できます。

 

今年黄梅院に来ようか迷っていたけれど、来てよかった~!まだ前庭なのに、めちゃくちゃ感動してます。

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それにしても、まだまだ知らない京都が沢山あるなぁ。だから京都にはまっちゃうんだろうな(笑)

 

庫裡や客殿と合わせて、小早川隆景が寄進したという鐘楼。中の釣鐘は、加藤清正が献上したものだそう。

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なるほど、黄梅院は桃山時代の戦国大名とも縁の深いお寺なんですね。

 

色彩豊かなモミジの園!千利休作の直中庭

 

さぁ、それではチケットを買って、黄梅院の中にお邪魔しましょう!

 

黄梅院の拝観料は800円。同じく塔頭である「興臨院」との共通券は1200円なので、私はお得な共通券を購入しました(2020年11月現在)。興臨院も紅葉が美しいお寺なので、時間のある方は共通券がオススメですよ♪

 

受付近くには、お地蔵様の姿も。「これからお参りさせていただきます」とご挨拶。f:id:kyotoburari:20201203085035j:plain

そして、ここから先は残念ながら撮影禁止。パンフレットの写真を駆使しながら、魅力をお伝えしていければと思います。(ひゃあ、うまくお伝えできるかな・・)

 

まず目指すのは、千利休が66歳の時に作庭した「直中庭(じきちゅうてい)」。紅葉煌めく石畳の小道を歩いて、お堂へと向かいます。

 

お堂を上がると、そこには一面苔に覆われた直中庭が!天にはモミジがはらはらと輝き、散りゆく姿がどこか儚さを感じさせます。まさに、ため息の出る美しさ!観賞用に置かれた椅子に座って、しばし秋の絶景を眺めます。

 

さぁ、庭園の正面にも回りましょう。ここが、とにかく美しかった・・!

 

秋の直中庭はまさに色彩豊かなモミジの園。パンフレットの写真でしかお見せできないのが、本当に残念。色とりどりのモミジが上品な品格をまとって、星空のように輝いていていました。

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茶室へと続く敷石も、美しく印象的。苔とのコントラストはもちろん、歩くために配された石は、茶の湯を愛した利休庭園ならではですよね。

 

庭園はあまりにも静かで、モミジが「はさり」と落ちる音が聞こえるほど。白砂に落ちた赤いモミジも美しいなぁ。直中庭で有名な瓢箪型の池にも、モミジが降り積もっていましたよ。

 

今回初めて、利休の庭園で紅葉を楽しみましたが、その儚い美しさに心から感動しました!今もその余韻に浸っているほど。あぁ、本当に良かったな~。

 

そして、黄梅院のもう1つのお庭。

 

それがこちらの「破頭庭(はとうてい)」。手前に白砂、奥に苔を配した枯山水庭園です。

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塀の向こうには、赤く色づいた紅葉の姿も。私が行った時には、苔に赤モミジがふんわり敷き詰められ、秋の景色が広がっていました。

 

なるほど、落ち葉を捨てることなく、こうやって生かして楽しむんだ。お寺の温かい気持ちが伝わってくるかのようです。

 

本堂北にある作仏庭では、参拝客に優しく説法を説く住職さんのお姿も。観光客の多い京都のお寺で、初めてこういう光景を見たのでびっくり!素敵だなぁ。お寺の本来の姿を垣間見た気がして、心がほんわり温かくなりました。

 

カメラにピース♪お茶目な住職さんにほっこり

 

庭園を楽しんだ帰り道。お寺の女性の方が「ここからの景色が、パンフレットと一緒で綺麗なんですよ~。」と声をかけてくれました。

 

その景色がこちら。紅葉のトンネルのもと、苔に降り積もる赤モミジかな。たしかに、めっちゃ素敵~!

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そして、それをわざわざ教えてくれるお姉さんが、さらに素敵~。

 

写真を撮っていたら、掃除機を持った住職さんが登場!カメラに気づいた住職さん、なんとピースサインをきめてくれました!でもタイミングが遅くて、撮り逃したー(涙)

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それにしてもピースしてくれるなんて、お茶目な住職さんですよね♪これは函館旅行で水槽の蟹を撮っていた時、水槽越しにピースをしていた魚屋の大将以来の衝撃です。

 

今回黄梅院を歩いて気付いたこと。それは働く方々が、みんな温かくて親切だということ。紅葉の美しさはもちろん、そんな優しい人柄にも触れて、また訪れたい大好きなお寺になりました!

 

今度は季節を変えて、春にでも訪れてみようかな。ありがとうございました♪

 

(ご参考)黄梅院の御朱印情報はこちら!あなただけのオリジナル御朱印を授かれますよ♪

www.kyotowalk-gourmet.com

 

大徳寺 黄梅院

住所:京都市北区紫野大徳寺町83-1

アクセス:市バス「大徳寺前」から徒歩5分

拝観料:800円

拝観時間:春秋の特別公開期間のみ10:00~16:00受付終了

駐車場:あり(2時間500円、以後30分毎100円)