京都の東西南北を守る四神の中で、西を守護する「白虎(びゃっこ)」が宿るとされる「松尾大社(まつのおたいしゃ)」。
2022年は寅年という事で、縁起を担いで松尾大社へ初詣に行ってきました!12年に1度の寅年とあって、境内はお祭りムードの大賑わい♪
お酒の神様としても知られ、重森三玲の庭園も楽しめる松尾大社。今回は、松尾大社の楽しみ方や見所をたっぷりとお届けしていきます!
白虎が宿る!京都の西の守護神『松尾大社』
2022年は寅年。「干支にちなんだ神社へ初詣に行って、縁起を担ぎたいよね~!」という事で、家族で松尾大社へ!
京都の四方の守り神で、西を守護する「白虎」が宿る松尾大社。境内には我々と同じく、縁起を担ごうと訪れた大勢の同士の姿が!
鳥居を見上げると、何やら見慣れない榊の束がブラリ。実はこれ、「脇勧請(わきかんじょう)」と呼ばれるもので、かつて榊で収穫を占った風習を伝えるものなのだとか。
境内に入ると、しなやかで美しい白虎の大絵馬がお出迎え!今年も色んな神社の大絵馬を見たけれど、やっぱり白い虎さんは松尾大社ならではで素敵♪
白虎さんの目線の先には、亀さんが・・!亀は鯉と並んで松尾大社の神使いとされ、境内の至る場所で出会うことができます。
ほら、手水にも亀さんが!珍しいですよねぇ。そして、ビニールでグルグル巻きにされた怪しいモノも・・。
実はこちら「撫で亀さん」と呼ばれ、撫でると健康長寿や家庭円満のご利益を授かれる亀の石像だそうな。コロナ禍とあってこんなお姿でしたが、早く撫でれる日が来ると良いなぁ。
そしてそして。今回楽しみにしていたのが、白虎さんのおみくじ。そう、松尾大社には可愛い人形型の「白虎みくじ」があるのです♪
なんですが、まさかの売り切れーーー!1月4日に行ったのに、元旦に売り切れたのだとか。ひゃあ、ショック(笑)
さすが寅年ですねぇ。白虎さんの「箸置みくじ」もあるんだ。めっちゃ気になるけど、これも売り切れ~(笑)
傷心する中、社務所で巨大な白虎さんの置物「開運招福白虎¥7500」を発見!おわわ、可愛えぇ。
おみくじできなかったし、買おうかしらと本気で睨めっこ(未練がましい)。お値段と「どこに置くねん!」という心の声で現実に戻りました(笑)
境内では、「樽うらない」なる射的ゲームも催されていたり。このお祭り感、気分が上がりますね~!
我が家も挑戦したのですが、これがなんと大当たり!やったー!このことは、また今度書きますね♪
お酒の神様『松尾大社』の歴史&ご利益
松尾大社の御祭神は、大山咋神(おおやまぐいのかみ)と市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)。開拓や建築、治水、商業のご利益をはじめ、お酒の神様として広く信仰を集めています。
お正月ムードに浮足立ちながらも、本殿にお参り!社殿を包み込む松尾山が、何とも神々しい。
御祭神である大山咋神は、飛鳥時代・大宝元年(701)に社殿が建立される以前、地元住民が松尾山の山霊を山頂の磐座(いわくら)に祀って、生活の守護神としたのが始まり。
その後、この地に移住した渡来系氏族・秦氏が松尾山の神を一族の総氏神として仰ぎ、嵐山と亀岡を結ぶ「保津峡」や桂川両岸の農耕地化などの開拓を行います。
秦氏が「酒造り」を特技としたことから、松尾大社が「お酒の神様」として篤く信仰されるようになったのだそう。
ほら、拝殿の上には奉納された酒瓶がずらり!こ、これは凄い!
お酒をはじめ、醤油や味噌など醸造に関わる方が沢山お参りに来られるんですって!
本殿横では、お正月限定の「振る舞い酒¥1200」も!干支が描かれた升にタプタプお酒を注いでもらえます♪
今年はコロナ禍とあって、持ち帰りだけでした。早く皆でホカホカ温まれる日が戻ると良いですね。
境内にはお酒の資料館も!神社にお酒資料館って、これまた松尾大社ならでは。
酒造りについて勉強になったので、気になる方は是非チェックしてみてくださいね。
松尾大社を満喫しよう!隠れた見所をご紹介
参拝した後は、昭和の名作庭家・重森三玲(しげもりみれい)の庭園を巡ることに。
庭園拝観料には300円が必要ですが、神秘の滝から名水が湧き出る井戸まで、このエリアには見所が盛り沢山!
ここを巡れば、参拝の満足度も倍増すること間違いなし♪それでは、庭園エリアの楽しみ方をご紹介していきます。
昭和の名庭作家・重森三玲の庭園を巡る!
松尾大社では、重森三玲が作った3つの庭園「松風苑(しょうふうえん)三庭」を楽しむことができます。
左から「曲水の庭」、「上古の庭」、「蓬莱の庭」。総工費1億円を費やし、松尾山との一体感が美しい庭園。個性的な石組みがとても印象的でした。
中でも「上古の庭」は、かつて神霊が宿ると崇められた巨石のある聖地「磐座」を模して作られたそう。
その磐座は、今も「上古の庭」の裏に。入山禁止ではありましたが、心がシャキッとする神聖な空気感に感動!
これだけ近づけるのも、庭園エリアに来たからこそ!人も少ないので、自分のペースでのんびり散策を楽しめますよ♪
ちなみに「上古の庭」の隣には、松尾大社の御祭神を表す貴重な御神像が展示された「神像館」もあるので、是非そちらにも足を運んでみて下さいね。
究極のスピリチュアルスポット『霊亀の滝』
松尾山のパワーを感じながら、歩くこと数分。「あ、神様がいらっしゃる・・!」と思わずにはいられない程、空気がガラリと変わった場所がありました。
それがこちらの「霊亀の滝(れいきのたき)」。清らかで神気に満ちた空気感。滝の傍にいるだけで、穢れが剥がれ落ちていくかのよう!
滝の手前には、水の神様・罔象女神(みづはのめのかみ)を祀る末社・滝御前社がありました。
とにかく離れがたい程、気持ちの良い場所で。スピリチュアルというか、恐れ多くも松尾大社の神様を近くに感じた不思議な瞬間でした。
やっぱり本殿にお参りするだけじゃ、もったいない!拝観料はかかるものの、お時間のある方は是非訪れて欲しい一押しスポットです♪
お酒に混ぜると美味しくなる!蔵元が愛する名水『亀の井』
霊亀の滝のすぐ傍にあるのが、神泉「亀の井」と呼ばれる井戸。
実はこの水、「お酒に混ぜると美味しくなる」と言い伝えられ、仕込み水にこちらを混ぜる蔵元もあるそうな。さすがお酒の神様・松尾大社ですね!
別名「よみがえりの水」とも言われ、延命長寿のご利益も授かれるのだとか。朝から水を汲みに来る人もいるそうですよ~。
亀さんのお口からチョロチョロ湧き出る名水。一口飲むと、ほんのり甘くてとっても美味しいお水でした!
亀の井のお水は、持ち帰りも可能!拝観受付で「持ち帰り用ボトル¥100」が販売されているので、お家で美味しいお茶を淹れてみるのも良いですね。
おわりに
今回は寅年ゆかりの地として、松尾大社をご紹介してきました。
お酒の神様ならではの見所も豊富で、とても楽しい参拝となりました!何より、霊亀の滝や磐座の神聖な空気に触れ、心もすっきり浄化されたような?
是非皆さんも松尾大社を訪れて、その素晴らしい御神気に癒されてくださいね♪
(ご参考)松尾大社から徒歩15分。竹林美しい穴場スポット「地蔵院」もオススメです。
住所:京都市西京区嵐山宮町3
アクセス:阪急「松尾大社」駅からすぐ、市バス・京都バス「松尾大社前」からすぐ
拝観時間:5:00~18:00、庭園・神像館9:00~16:00(日祝は16:30)
拝観料:庭園・神像館共通500円(境内は自由参拝)
駐車場:あり(無料)