10月のとある日曜日。上賀茂神社で「笠懸神事(かさがけしんじ)」が行われると聞き、北大路駅から鴨川沿いを歩きながら、上賀茂神社を目指すことに!
馬が爽快に走りぬく姿はもう迫力満点!騎手の方の的確な弓使いにも大興奮。今日はそんな大盛り上がりの笠懸神事をリポートします。
上賀茂神社の笠懸神事
笠懸神事は、乗馬しながら的を素早く射る武家作法のこと。日本書紀に登場するほど歴史は古く、日本では唯一、毎年10月第3日曜日に上賀茂神社で奉納される貴重な神事です。
この日は笠懸神事を祝うかのような晴天!馬の躍動を一目見ようと多くの人で賑わっていました。
西欧人の観覧者も多く、やっぱり海外は馬好きな人が多いのかなぁと思ったり。
二の鳥居と一の鳥居の間(写真右手側)を、馬が駆け抜けていきます。参道側には椅子が設置された有料席(500円)もあり、弓を射る姿をより近くで見たい方はこちらがおすすめ!
とはいえ、無料で立ち見もできるので私は無料席で観覧です(笑)これから写真でもご案内しますが、無料席でもしっかりと楽しむことができますよ♪
大迫力!駆け抜ける馬から弓を命中!
さぁさぁ、本日の主役お馬さんが入場です!
1頭かと思ったら、5頭も現れました!これは盛り上がりそう。12時半にスタートし、16時頃まで笠懸神事は続きます。
鎌倉に本拠地を置く武田流の方々。武者装束姿も格好良いですねぇ。
背中に弓を差し、鹿の皮を身にまとったお姿。女性騎手の方もいらっしゃり、すっごく素敵でした。
ずっと見ていると、時代をタイムスリップしたような感覚に!それもそのはず、後鳥羽上皇の時代に行われたのがその始まりですからね。すごい歴史です。
そして、笠懸は突然はじまります。
ダダダダダッッッッッ!!
それまで歩いていた馬が突然の加速!!!騎手が馬上から、目線の高さにある40㎝四方の的をシュパッと勢いよく射ます!
的は3つあり、一の鳥居に向けて走り抜けていきます。これがすごい的中率!弓を射る姿が格好良く、的を射るパンッという音も爽快です!
命中すると観客席が「おぉ~!」と沸き立ち、「的中!!」と女性の明るいアナウンスが流れ、これがまた場内を盛り上げます。
笠懸の特徴。それは、地面低く建てられた10㎝四方の的も射ること!これが流鏑馬に比べて実践的であるとされています。
小さくて少しわかりずらいですが、右下に小さな的がありますよね?こんな小さな的を上下に揺れる馬上から打ち抜くなんてすごすぎる~!
躍動感があって、見ているだけで大興奮!こちらは唯一1頭だけいたサラブレッド。スラっと足が長く筋肉隆々。馬のスピードって本当にすごい(笑)
上賀茂神社の綺麗な緑色の芝生も、何往復も走りぬくお馬さんの雄姿とともに少しずつ土色に・・!そう、芝生にも神事の歴史が刻まれていくのです。
駄々をこねる可愛いお馬さん
笠懸神事を見ていて感じたこと。それは、神事の進行はお馬さん次第ということ!そう、お馬さんの気分が乗らなければ走ってくれません(笑)
こちらが「やだ、走りたくないんだよぉ」と進行方向と逆を向いてイヤイヤ期突入のお馬さん。10分程イヤイヤして騎手の方が困らせていましたが、この姿、なんだか愛らしい(笑)
場内アナウンスのお姉さんも、騎手の方の経歴など小ネタで場をつないでいきます。さすがプロのトーク力!
ようやく走ってくれた時は、ホッとしました(笑)というか、走り始めたら今までの駄々は何だったのってくらい猛スピード!そして的を射抜く騎手。本当、お見事です。
笠懸神事で心も爽快♪
笠懸神事はお昼から夕方にかけて、楽しむことができました!見ていて心が晴れ晴れするような素晴らしい神事ですね。
同じ時間には下賀茂神社で野沢雅子さんの朗読が行われており、どちらに行こうか迷っていましたが、笠懸神事を見せていただけて本当に良かったです!(野沢さんもかなり見たかったですが笑)
10月の第3日曜日に開催される笠懸神事。皆さんも是非一度足を運んでみてくださいね♪
(ご参考)上賀茂神社の見どころはこちら。
上賀茂神社
住所:京都市北区上賀茂本山339番地
アクセス:地下鉄北山駅徒歩15分、京都駅から市バス 「上賀茂御園橋」下車徒歩3分
拝観時間:5時〜17時