京都ぶらり散歩&グルメ手帖

京都の定番からガイドブックに載らない穴場まで、観光名所やグルメを発信中!季節のおすすめスポットや寺社の楽しみ方は、MENUから検索!自分らしい旅を楽しもう♪

【地蔵院】静寂の竹の寺で紅葉を満喫!猪目窓が魅せる可愛いハートの世界 

一休さんが幼少期を過ごしたという「竹の寺 地蔵院(じぞういん)」。先日、かねてから気になっていた地蔵院へ、紅葉を見に行ってきました!

 

まるで秘境のような静けさに満ちた地蔵院。竹の寺というだけあって、素晴らしい竹林と紅葉の織りなす世界は、まさに異次元の美しさでした。もちろん、ハート形の猪目窓からも紅葉を満喫してきましたよ~♪

 

今日はそんな地蔵院の見どころから、御朱印帳やおみくじ、お守り情報までたっぷりとお届けします!

 

 

まさに秘境!一休さんゆかりの寺『地蔵院』

 

地蔵院は、阪急「上桂駅」から歩いて12分。駐車場があると聞いて、私は車で向かったのですが、道が狭くて大苦戦。市バスも通っているので、可能な方は公共交通機関を使って行かれるのがオススメです。

 

さぁ、地蔵院に到着しましたよ~。

 

うわぁ!すらりと伸びた楓が、総門への道を空から鮮やかに彩っています。風で楓がさわさわと揺れ、苔には赤く染まった敷きモミジが。なんて美しいんでしょう!

f:id:kyotoburari:20210107162836p:plain

入口に来るまでは、本当に周りは普通の住宅街。それが突然、こんな夢のような世界が現れるなんて。まるで隠れ家のような秘境感に、思わず息を吞みます。

 

天を仰ぐとキラキラキラ。澄んだ空気の中、紅葉がお星様のように輝いていました。

f:id:kyotoburari:20210107170545p:plain

地蔵院の紅葉の見頃は、11月中旬から12月上旬にかけて。私は11月下旬に訪れたのですが、まだ青葉もあり、しばらく楽しめそうな雰囲気でしたよ。

 

頓智で有名な一休さんが、幼少期を過ごしたことでも知られる地蔵院。こんな素敵な場所で、お育ちになっていたんですね。

f:id:kyotoburari:20210113094919p:plain

後小松天皇の皇子として生まれた一休さん(幼名:千菊丸)。母である伊予の局は、帝の御子懐妊によって人々から妬みを受け、御所を出て、地蔵院に身を寄せたそう。その後、地蔵院近くの民家で一休さんを出産し、一休さんが安国寺に移る6歳までの間、地蔵院で一緒に暮らしたそうな。

 

何だか切ないエピソードにも思えますが、こんな自然豊かな場所で過ごせたならば、これは最高の贅沢なのかもしれませんね。

 

美しい総門。奥には、爽やかな竹林がちらりと見えています。ひゃ~、もう素敵すぎやしませんか・・!エントランスから既に魅力が溢れ出ています。f:id:kyotoburari:20210108104246p:plain

もともとは、歌人である藤原家良の山荘であった地蔵院。1367年(貞治6)に、室町幕府管領の細川頼之が宗鏡禅師を招いて伽藍を建立し、夢窓疎石を開山として臨済禅宗のお寺となったそう。

 

さぁそれでは、受付でチケット(拝観料500円)を買って境内へと入りましょう!

 

竹林と紅葉が織りなす癒しの世界

 

境内に足を踏み入れると、すくっと背を伸ばしたが私を包み込んでいました。時折、鳥のさえずりが聞こえ、竹がコンッとぶつかり合う音が響きます

f:id:kyotoburari:20210113095623j:plain

私が知っている日常からは、かけ離れた幻想的で美しい世界。なんなの、この癒し空間は・・!一瞬にして、心がふわっと別次元へと誘われます。

空を見上げると、思わず後ろにひっくり返りそうになるほど背の高い竹が。

f:id:kyotoburari:20210113101206j:plain

竹を見ていると、穏やかで安らいだ気持ちになれますね。嵐山にも負けない見事な竹林です。

 

総門に向かっての1枚。自然豊かで静かな空間が広がります。

f:id:kyotoburari:20210113101718p:plain

もっと早く地蔵院を知っていたら、毎年でも来ていたのに!いやいや、何度訪れても知らない魅力に出会えるのが、京都の面白さなんですよね。きっと。

あ、本堂が見えてきました。すらりと伸びる楓の美しいこと!風情ある道を歩いて、本尊である地蔵菩薩様に手を合わせます。

f:id:kyotoburari:20210113115158j:plain

堂内には地蔵菩薩の他にも、夢窓国師、宗鏡禅師、細川頼之公の木像が安置されていました。

 

本堂周辺も、ご覧の通り、すごく美しくて。一面の苔に、竹と楓がすくすくと伸びています

f:id:kyotoburari:20210113155857j:plain

日が差すたびに、キラキラと輝く紅葉。ふぁ~っと輝いた瞬間の感動は、今でも忘れられません。

 

綺麗ですよねぇ。竹と楓の華麗なる共演かな。地蔵院の楓は、竹に負けないくらい背が高いんです。

f:id:kyotoburari:20210113160049p:plain

ふぅ、満足満足!って、まだ猪目窓を見ていなかったんだ(笑)美しい景色で、すでに心を満たされておりました。

 

それでは、猪目窓のある庭園へと向かいましょう。

 

五葉松に椿咲く枯山水庭園『十六羅漢の庭』

 

さぁ、こちらが庭園への入口です。趣ある瓦屋根に、苔むした階段が情緒たっぷり!

f:id:kyotoburari:20210119142311j:plain

ここから振り返った先の景色も、これまた素敵で。

 

本堂へと続く、癒しの道かな。苔と楓が美しいですよね。ひっそりしていて、まるで秘密の隠れ家に迷い込んだかのよう。

f:id:kyotoburari:20210119142553j:plain

名の知れた紅葉名所も良いけれど、こんな静かな場所に来るとホッとしますよね。

 

ほんのり色づいた紅葉に、鮮やかな苔。足元にはナンテンの実が。秋だなぁ。

f:id:kyotoburari:20210119143521j:plain

この門をくぐった先に、猪目窓のある方丈があります。

 

方丈からは、宗鏡禅師作の枯山水庭園「十六羅漢の庭」が見渡せました。

f:id:kyotoburari:20210119144823j:plain

庭園は十六羅漢の修行する姿を表し、配置された石の1つ1つは羅漢を意味しているそう。池や築山はありませんが、苔がとっても綺麗。縁側に座って、のんびり寛ぐ人の姿もありました。

 

木が生き生きと茂る姿が印象的な庭園。特に、空高く伸びる大きな五葉松が印象的でした。

f:id:kyotoburari:20210119145508j:plain

右手には、可愛いピンク色の椿の花が。お庭に花が咲くと、心も華やぎますよね。しばし座って、自然豊かな庭園を眺めます。

 

ハート型の『猪目窓』から紅葉を眺めよう!

 

さて、地蔵院と言えばハート型の「猪目窓(いのめまど)」でも有名ですよね。今回、地蔵院を訪れた目的の1つでもある猪目窓。どこにあるかと言うと、庭園の反対側にある茶室で出会うことができました!

 

わぁ、可愛い~!たぷっと広がったハート型の窓が、色づく楓と竹林を切り取っています。風情ある茶室も素敵ですよねぇ。

f:id:kyotoburari:20210120143722j:plain

ハート型に見える窓は、実は「猪目」と呼ばれる日本伝統文様の1つ。昔からお寺や神社の建築装飾に用いられ、魔除けや火伏せの意味が込められているそう。

 

ちょっとアップして撮影。窓から覗くほんのり紅葉した楓が美しいですよね。何より景色の切取り方が、めちゃくちゃお洒落!

f:id:kyotoburari:20210120143826j:plain

奥に見える竹林も、さすが竹の寺といった風情。こんな景色を眺めながら、抹茶なんかいただけたら最高だろうなぁ。と思って調べてみると、不定期でお抹茶(600円)の接待をされているそう!タイミングが合えば、是非楽しんでみたいですね。

 

ちなみに、猪目窓は現在通年公開中(2020年11月現在)。これまで通常非公開でしたが、「新型コロナで暗くなった気持ちが明るくなるように」というお寺の配慮だそう。うぅ、ありがたいですね。

 

春夏には青もみじも楽しめる猪目窓。是非、猪目窓を通じて四季折々の表情を覗いてみてくださいね!

 

心に沁みる地蔵院オリジナル『禅語おみくじ』

 

猪目窓を眺めた後は、おみくじを引いてみることに!地蔵院では、「禅語おみくじ」と呼ばれる少し変わったおみくじを楽しめるんです。

 

住職さんが、選りすぐりの禅語を届けてくれる禅語おみくじ。くるっと丸まって、竹にも見えるデザインが可愛いですよね♪

f:id:kyotoburari:20210123142240j:plain

お値段も100円と良心的。住所と名前と心の中で唱えて、これだという1つをいただきます。

 

私が授かった禅語はと言うと、「無一物中無尽蔵」。・・ん?解説を読むと「いらないものを捨ててスペースを作ると、新しいものを入れることができますよ」という意味らしい。

f:id:kyotoburari:20210123143809j:plain

なるほど。最近そういう言葉を時々耳にするので、確かに私に必要なメッセージなのかも?

 

早速年末の大掃除で、着ないのに高くて捨てられずにいた洋服を捨てました!何だか気分もスッキリ。これでまた、今の自分に合う新しい洋服を迎えられそうです(笑)

 

大吉や凶、さらには願望や待ち人といった項目のないおみくじも珍しいですよね?是非、参拝の記念に引いてみてくださいね。

 

地蔵院の御朱印帳&一休さんお守りも♪

 

地蔵院の受付で見つけたのが、地蔵院オリジナルの御朱印帳

 

猪目窓が可愛いピンクの御朱印帳に、竹林の描かれたクールな御朱印帳。種類はこちらの2種類で、お値段は1800円でした。

f:id:kyotoburari:20210124143950j:plain

お寺の特徴を表現した素敵な御朱印帳ですよね。 特に猪目窓の御朱印帳が、可愛かったなぁ。

 

そんな猪目窓をモチーフにした絵馬お守りも発見!お守りは、魔除けや開運のご利益を授けてくれるそう。

f:id:kyotoburari:20210124145644j:plain

ハートは猪目という伝統文様だと知りつつも、やっぱり可愛いのです♪

 

一休さんのお人形型お守り「一休さんの知恵守り¥700」なるものも!なにこれ、めっちゃ可愛い~(笑)

f:id:kyotoburari:20210124152256j:plain

絶体絶命の場面で、一休さんが知恵を授けてくれるそうな。辛い時でも、この一休さんの微笑んだお顔を見るだけで、リラックスして閃きも生まれそうですね。

 

他にも、幸運を招くと言われる朱竹画のお守り子ども守りもありましたよ。

f:id:kyotoburari:20210124152758j:plain

色んなお守りがあるんですね~。お寺を訪れるたびに、どんなお守りがあるのか探すのって楽しくて大好き!もはや趣味になりつつあります(笑)

 

初めて訪れた地蔵院。紅葉に竹林と美しい自然を満喫することができました!静寂の中で、ゆったりと散策できるのは、何にも代えがたい贅沢な時間ですね。

 

また違った季節に訪れて、四季折々の表情を楽しんでみたいな。

 

地蔵院(竹の寺)

住所:京都市西京区山田北ノ町23

アクセス:

①阪急「上桂駅」から徒歩約12分

②京都市バス「苔寺・すず虫寺」下車後、徒歩3分

拝観時間:9:00~16:30(受付終了時間16:15)

拝観料:500円

駐車場:あり