祇園祭宵山の夜。山鉾巡行を翌日に控えたこの日、巡行の晴天を願って「日和神楽(ひよりかぐら)」が行われました!
祇園祭の囃子方が、鉦(かね)と笛を奏でながら、四条通を歩いて御旅所を目指す日和神楽。今回は、船鉾の囃子方さんと一緒に御旅所まで歩くという感動の珍事件も発生!
八坂神社では、スサノヲノミコトがヤマタノオロチを退治する豪快なお神楽「石見神楽(いわみかぐら)」を見学してきました。
楽しいイベントが盛り沢山の祇園祭。今日は、祇園祭を彩る日和神楽と石見神楽の様子をレポートします!
祇園祭宵山に響く!山鉾巡行の晴天を願う「日和神楽」
山鉾巡行の前夜、巡行の晴天を祈願して行われる日和神楽。21時を過ぎると、囃子方が山鉾を降り、続々とお囃子を奏でながら御旅所を目指します。
日中は、八坂神社に水族館(!?)と歩きまくった私。寝転びたい気持ちと格闘しつつ、執念で四条通へ繰り出しました(笑)
船鉾の日和神楽に遭遇!鉦・太鼓・笛の囃子を間近で堪能
7月16日、時刻は21時20分を回った頃。日和神楽がいつ始まるのか、いまいち分からず四条通に飛び出した私。
函谷鉾(かんこほこ)のお囃子を聴きながら、京都の夏に感じ入る至福の夜。
日和神楽は、囃子方さんが四条通を歩きながら所定のコースに沿って囃子を奏でる行事。まだ鉾の上にいらっしゃるという事は、始まっていないのかも。
のんびり函谷鉾を見上げていると、後方から「コンチキチン♪」と鉦の音が!振り返ると・・
船鉾さん御一行の日和神楽に遭遇!突然広がる夢のような光景。祇園祭を盛り上げる囃子方の登場に、マスク越しでも笑顔が隠しきれない私。
鉦に笛、太鼓のハーモニー。年に1度だけ出会える祇園祭の音。それをこんな近くで聴けちゃうなんて!日和神楽、最高すぎます。
平安時代の869(貞観11)年に始まった祇園祭。若者が力強いお囃子を奏でる船鉾を見て、1000年以上に渡って脈々と受け継がれる祇園祭の凄さを感じたり。
で、この後私はどうしたかと言うと。
船鉾さんの後ろを「金魚のフン」のように付いて行きました。これが、囃子方の一員になったみたいで最高に楽しい♪
家で寝てるか迷ったけど、町に出てきて良かった~!ちなみに歩行者天国なので、怪しい女にはなっていないのでご安心を(笑)
長刀鉾と船鉾の夢の競演!祇園囃子が重なる巡行前夜
四条烏丸の交差点を越えると、祇園祭の顔「長刀鉾(なぎなたほこ)」が見えてきました!
え、え、え、これはもしや・・!
そう、船鉾と長刀鉾の囃子が交差する貴重な瞬間に遭遇!扇子で挨拶を交わす姿も雅やかで素敵。
微妙に違う祇園囃子。そのハーモニーを楽しめるのは、日和神楽だけじゃないでしょうか!見たことのない光景に出会えて、私はもう大興奮(笑)
本当、祇園祭は毎年違った興奮を味わえるから面白い!京都のおかげで、人生がかなり潤ってる気がする・・感謝。
さぁ、四条寺町の御旅所に到着!皆さん一斉に演奏をストップし、ホッと一息。いやぁ、素晴らしいお囃子でした♪
御旅所では神官のお祓いを受け、唐子を奉納演奏されます。自分は何も演奏してないのに、こみ上げる達成感は何だろう(笑)
後ろを振り返ると、続々と囃子を奏でる各山鉾の囃子方さん達が!その音色に誘われるかのように、私は再び西へと折り返すことにしました。
長刀鉾に菊水鉾、岩戸山!続々と現れる日和神楽に大興奮♪
次々と御旅所を目指す山鉾の囃子方さん達。
こちらは菊水鉾(きくすいほこ)。鉦と太鼓を木製の組立屋台に備え付け、ロープで引っ張りながら行進するんですねぇ。
商売繁盛のご利益がある菊水鉾。商売されている方は、こちらの粽を買われることが多いのだとか。
オーラ全開、長刀鉾の日和神楽も!一際多くの旦那衆が、祇園囃子を奏でながらゆったりと歩いてきました。
観客を引き連れながら歩く姿は、まるでハリウッドスター!もう、モテモテでございます。
こちらは岩戸山(いわとやま)。そう、囃子方がいるのは鉾だけじゃないんです!
それにしても、山鉾の囃子方さんって男性だらけ!まさに男のお祭りといった風情。裏方らしき女性が付いて歩く鉾もあって、縁の下の力持ちを感じました。
長刀鉾の前まで帰ってきました。あ、提灯がなくなってる!
山鉾巡行では、優美な前掛けを眺めるのも楽しみの一つ。もう準備万端ですね♪
道中、お囃子に聞き惚れた函谷鉾の日和神楽も!
いや〜、沢山の山鉾の日和神楽に出会えて大満足。
時間も22時と遅かったので、夕方の混雑は多少改善され、ゆったり楽しむことができました♪
初の日和神楽、間近で囃子を楽しめてハマっちゃったかも!これからは毎年行こうかな?うん、起きていられたらだけど(笑)
迫力の「石見神楽」に観客沸く!ヤマタノオロチが火を吹いた!
そして日和神楽と同日、八坂神社で18時半から行われたのが「石見神楽」。
黄昏時の八坂神社。提灯が灯った舞殿には神輿が据えられ、まさにお祭りムード!
石見神楽の見物客で、賑わう境内。おっと、これは想定以上に人が多いぞ~。
境内に響き渡る「エイサーッ!」の声。そう、まさに舞台で豪快なお神楽が奉納されていました!
八坂神社御祭神スサノヲノミコトのがヤマタノオロチを退治する様を、笛・太鼓・鉦の囃子で演じる石見神楽。大蛇のようなヤマタノオロチが、回転したり前後左右に動き回ったり、すごい迫力!
スサノヲノミコト登場!ヤマタノオロチを切る!そして、ヤマタノオロチが火を吹く!
この白熱の舞台、ただ事ではない!てか、神社で火って大丈夫なんだ!離れてはいるけど、本殿は国宝だぞ、なんてドキドキ(笑)
ダイナミックなお神楽に会場はすごい熱気!演者さんの熱量が観客に伝染すると言うか、もう圧倒的なパフォーマンスに目が釘付け。
これは何ぞと思い調べてみると、石見神楽は国の無形文化財に指定されているのだとか。おぉ、それも納得。凄いものを見てしまいました!終了後の拍手の大きさが、観客の興奮を物語っていました。
短いですが、こちらが石見神楽の動画。演者さんの気合いがすごい!
さて話は戻って、いよいよ明日は山鉾巡行!日和神楽の甲斐あって、果たして晴れたのでしょうか・・!?
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