京都ぶらり散歩&グルメ手帖

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【永観堂】紅葉の星空に可愛いお地蔵様!モミジに染まる極楽橋

少しずつ涼しくなり、秋の足音が聞こえるこの頃。「京都に紅葉を見に行こう!」と計画中の方も多いのではないでしょうか?

 

今日は、京都随一の紅葉名所「永観堂(えいかんどう)」をご紹介!永観堂は、古今和歌集で「モミジの永観堂」と詠まれるほど、昔から人々に親しまれてきた名刹です。

 

3000本ものモミジが色づく境内は、それはもう息を呑む美しさ!今回は、そんな永観堂の紅葉から見どころまで、写真と共にたっぷりとレポートしていきます♪

 

  

永観堂(禅林寺)の歴史

 

永観堂は、地下鉄「蹴上駅」から徒歩15分。例年11月下旬から12月初旬にかけて紅葉が見頃を迎え、多くの人々で賑わいます

 

永観堂の入口に到着すると、総門にキラキラと降り注ぐ紅葉がお出迎え!境内に入る前から、この美しさ!圧倒的な紅葉のボリューム感に、早くも感動です。

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永観堂(正式名称:禅林寺ぜんりんじ)は、藤原関雄の別荘を譲り受け、863年に弘法大師の弟子真紹僧都(しんじょう)が創建したお寺。真言密教の道場として、智徳ともに優れた人材育成を目指したのが、その始まりとされています。

 

永観律師(ようかんりっし1033-1111)からの約140年間は、真言密教と奈良で盛んであった三論宗系の浄土教寺院となります。永観は18歳から一万遍の念仏を称え、また「薬王院」と呼ばれる病院施設を建て、貧しい人々を救った徳の高い方。今の「永観堂」という名称も、この永観律師に由来しているんですね。

 

その後、静遍僧都(じょうへんそうず1166-1224)の時代には浄土宗の寺院となり、今日の浄土宗西山禅林寺派の根本道場となりました。

 

なるほど、宗派を少しずつ変えながらも篤く信仰されてきたお寺なんですね。歴史を学んだ後は、早速境内に入りましょう!

 

池に映える紅葉&極楽橋の競演!

 

永観堂の紅葉の魅力は、何と言ってもその迫力!境内には、約3000本ものイロハモミジやオオモミジが植えられています。

 

これが、秋になると一気に色づいてめちゃくちゃ綺麗なんです!まさに色彩の宝庫。思わず見惚れてしまうような絶景に目を奪われます。f:id:kyotoburari:20190911065440j:plain

太陽の光が当たって輝く紅葉がすごく綺麗ですよね。境内のどこを歩いても、赤や黄色に染まった美しいモミジに出会うことができます。

 

永観堂で一番の紅葉スポットが、こちらの放生池(ほうじょうち)。池と極楽橋に真っ赤なモミジが覆いかぶさる姿はまさに圧巻!奥には弁天社が鳥居を構え、何とも絵になる景色が広がっています。

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水面に映る逆さモミジと橋も見どころの1つ。天候にも左右されそうですが、よく見ると池に赤いモミジが映りこんでいました!何だかお洒落な紅葉の楽しみ方ですよね。

 

さて池からの紅葉を楽しんだ後は、お堂めぐりに出発です!

 

阿弥陀堂の『みかえり阿弥陀像』

 

永観堂の楽しみの1つと言えば、お堂めぐり

 

こちらの大玄関がお堂めぐりのスタート地点です。大玄関で靴を脱ぎ、釈迦堂、御影堂、開山堂、阿弥陀堂等をぐるりと巡っていきます。

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右奥に小さく見えるのが、多宝塔(たほうとう)。中に入ることはできませんが、近くまで登ることができます。階段数が多くて大変ですが、京都の街並みを一望することができますよ~!

 

こんな感じで、お堂はそれぞれ回廊でつながっています。木造建築が美しく、雨が降っても濡れる心配がないのも嬉しいですね。

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山の斜面に建っているため、階段が多くて結構な運動になります。京都観光はたくさん歩くのでカロリーが消費される分、ご飯がより美味しく食べられますね(笑)

 

お堂には、臥龍廊(がりょうろう)と呼ばれる回廊も。龍のように見えることから、その名が付いたそう。

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たしかに天井や階段の凹凸が、龍の鱗のように見えるかも! 

 

こちらは「方丈(釈迦堂)の前庭」にある唐門。天皇の使者が使用した勅使門で、釈迦堂との間に市松模様の盛り砂がされていました。

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勅使はこの盛り砂を踏むことで身を清め、お堂に入っていたそう。お堂めぐりをしていると、こんな感じで庭園をいくつか楽しむことができましたよ♪

 

さぁいよいよ本命、阿弥陀堂に到着です!阿弥陀堂には、永観堂の寺宝である「みかえり阿弥陀像」が安置されています。

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柱や虹梁は鮮やかな彩色が施され、天女や迦陵頻伽(かりょうびんが)が描かれていました。ほかのお堂とは一味違ったカラフルさに目を惹かれます。

 

そして、みかえり阿弥陀像がこちら。通常正面を向いている阿弥陀如来様ですが、永観堂の阿弥陀如来様は左を向いて振り返るお姿をされています。横を向かれた阿弥陀様は初めて拝見しました!大きさも77㎝と決して大きくないのが印象的です。

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(撮影禁止のため永観堂HPから引用)

ではなぜ左を向いたお姿をされているのでしょうか?それはある日、永観が阿弥陀像の周りで念仏を唱えていたときに遡ります。

 

念仏修行の際に突然、須弥壇(しゅみだん:仏道を安置する場所)に安置してある阿弥陀像が、壇を下りてきて永観を先導し行道を始められたそう。それに永観が驚き呆然としていたところ、阿弥陀像が左肩越しに振り返り、「永観、おそし」と声をかけたのだそう。

 

それから首の向きは左に傾いたまま今もその尊容が伝えられているんです。何だか信じられない話ですが、阿弥陀様の慈悲深さが感じられますね。

 

紅葉の星空と可愛いお地蔵さま

 

永観堂は池泉回遊式庭園になっていて、極楽池を中心とした散策が楽しめます。

 

庭園を歩いていると、何とも可愛いお地蔵様に遭遇!色彩豊かに輝くモミジの下で、小さな手を合わせるお地蔵様。あまりの愛らしさに、思わず1枚撮らせていただきました♪

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モミジがまるでお地蔵様を照らす星のようにも見えますよね。素敵な景色に思わずほっこりしてしまいました。


黄色、赤、緑とモミジが織り重なって綺麗なこと!自然でしか表現できない色彩に心もトキメキます。

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こちらはイチョウが落葉して、黄金の絨毯ができていました。空も地上も色彩で溢れていて、ものすごく綺麗!

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あまりにも綺麗で、こちらを背景に何枚も写真を撮っちゃいました(笑)

 

改めて四季のある日本に生まれてよかったなぁと思えたひとときでした。

 

永観堂の御朱印

 

参拝の最後には、御朱印もいただきました。御朱印は大玄関の中にある朱印所で書いてもらえますよ。

 

御朱印は何種類かありましたが、私は西山国師十六霊場第八番「観阿弥陀如来」をお願いしました。

 

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右側の挟み紙にもご注目!みかえり阿弥陀像が「永観、遅し」とおっしゃる場面のスタンプが押されていました。実際のシーンを想像できる貴重な挟み紙ですね。

 

大切に御朱印帳に挟んで保管したいと思います。

 

永観堂の拝観料&ライトアップ

 

今日は永観堂をめぐってきましたが、やはりモミジの永観堂と呼ばれるだけあって紅葉の美しさは格別でした!

 

写真を撮りながら充分に楽しんで、所要時間は約1時間

 

紅葉シーズンは混雑するので、時間に余裕を持って行動するのが良いかもしれませんね。少しでも混雑を避けたい方は、朝早くに行くのがオススメですよ♪

 

ちなみに永観堂の拝観料は、寺宝展期間中(11月上旬~12月上旬)は1000円と少しお高め。(ライトアップは600円)

 

それでもモミジの美しさは何年経っても印象に残っているので、京都に来たら一度見に来て損はないかと思います。1000円払う時は、若干指が震えましたけどね(笑)

 

また永観堂では、秋にはライトアップも実施中!光に照らされた紅葉も雰囲気があって素敵ですよ~。

 

(ご参考)2021年ライトアップに行ってきました!見どころ情報はこちらから♪

www.kyotowalk-gourmet.com


永観堂の近くには、南禅寺や哲学の道もあるので、是非合わせて散策してみて下さいね♪

 

(ご参考)

・永観堂から徒歩4分。南禅寺の紅葉情報はこちら!

www.kyotowalk-gourmet.com

 

・青もみじの永観堂もオススメです。

www.kyotowalk-gourmet.com

 

禅林寺 永観堂

住所:京都市左京区永観堂町48

アクセス:地下鉄「蹴上駅」から徒歩15分

拝観時間:9:00-17:00、ライトアップは17:30~20:30(21:00閉門)

拝観料:通常大人600円、小中高生400円

*寺宝展期間中は大人1000円、小中高生600円。ライトアップは600円。

駐車場:あり(寺宝展期間中は駐車不可)

http://www.eikando.or.jp/