新緑が美しい今日この頃。この日は「永観堂(えいかんどう)」へ、念願だった青もみじを見に行ってきました!秋は、京都随一の紅葉名所である永観堂。それならば「春からは青もみじが綺麗に決まっている」と、ずっと気になっていたんです。
初夏の永観堂は、元気いっぱいの青もみじに苔、さらには季節の花々で彩られ、爽やかな景色が一面に広がっていました!
今日は新緑眩しい永観堂の魅力から、臥龍廊や多宝塔といった見どころまでご紹介。心癒される永観堂の初夏を、写真とともにゆったりお楽しみください♪
- 新緑美しい「永観堂」と青もみじ
- お堂巡りに出発!サツキに花菖蒲咲く優美な庭園
- 永観律師の悲田梅&幸せの三鈷の松
- まるで龍?職人技が光る「臥龍廊」
- 阿弥陀堂で「みかえり阿弥陀様」にご挨拶
- 目指せ多宝塔!京都の町並みを一望
- 絶景かな!青もみじに染まる庭園を散策
新緑美しい「永観堂」と青もみじ
さぁ、永観堂に到着です!
総門をくぐると、参道の左右からは青々と茂った青もみじの姿が。秋は大混雑している永観堂も、初夏はご覧の通り人が少なくて観光に最適!
6月だというのに、日差しが照り付ける炎天下。日傘必須です。
ちなみに秋の紅葉シーズン(寺宝展期間中)は拝観料1000円ですが、今回は600円でした。ふふふ、ちょっと得した気分♪
庭園の中に入ると、黄緑色に輝く青もみじ天国が出現!さすが、3000本ものモミジを有する永観堂。迫力が違います。
苔のグリーンも相まって、まさに爽やかな初夏の風情。秋も良いけど、夏も良い!
(ご参考)紅葉の永観堂との比較もお楽しみください♪歴史の詳細もこちら!
少し庭園を眺めたところで、まずはお堂巡りへ!みかえり阿弥陀様はもちろん、お堂からの優美な庭園に建築を楽しみます。
お堂巡りに出発!サツキに花菖蒲咲く優美な庭園
お堂に入ると、釈迦堂の正面には雅やかな庭園が広がっていました。
元気いっぱいの新緑のもと、可憐なピンクの花を咲かせるサツキの木。池には鯉が泳ぎ、蓮の間から時折現れては、鮮やかな模様で楽しませてくれます。
手入れの行き届いた美しい庭園。ゆったり眺めていると、雑念が消えて心も自然と穏やかに。
お堂をつなぐ橋。随所に見られる古建築が美しく、静かな非日常に浸るひとときを楽しみます。
永観堂のお堂は、回廊でつながっているのが特徴。こんな橋の美しさにも注目して楽しむのがポイントです。
襖を額縁に見立てて、写真撮影。歴史ある木造建築に、初々しい青もみじが爽やかさを添えます。
お堂の中には場所によって椅子が設けられ、座って庭園観賞することも。私もちょっと一息。静けさの中で新緑に包まれたお庭を眺めるヒトトキは、何とも贅沢!
釈迦堂の裏側にあるお庭がこちら。瓦屋根の塀が格好良い、癒しの苔庭です。
池の手前に咲いている紫色の花が見えますか?
ちょっと拡大。あ、花菖蒲だ!初夏の訪れとともに開花したんですね。
こういう季節の花を見つけるのも、楽しみの1つ。年々四季の移ろいに心惹かれるのは、年を重ねたおかげでしょうか(笑)
永観律師の悲田梅&幸せの三鈷の松
お堂を歩いていると、永観堂で忘れてはならない2本の木に出会いました。
まずは、こちらの「悲田梅(ひでんばい)」。禅林寺の住職であった永観律師が、貧しい人々のために薬食として植えた梅の木です。
苔むした幹から伸びる枝ぶりが、味わい深く風情たっぷり!今でも春には、可愛らしい実を付けるのだそう。
永観律師は薬王院という施療院を境内に建て、窮乏した地域の人々に尽力したことでも知られるお方。この梅の木は、今でも永観律師の慈悲深さを伝える貴重な存在なんですね。
そしてもう1本は、臥龍廊の近くに空高く伸びる「三鈷の松(さんこのまつ)」。葉先が3つに分かれている、珍しい松の木です。
三鈷とは、「智慧」「慈悲」「まごころ」のこと。この松の葉を持っていると、3つの福を授かれるという言い伝えも。
どんな葉なのか確認しようと幹先を見上げたのですが、あまりにも背丈が高くて葉は見えず(笑)葉を拾いに降りることもできないので、ありがたく立派な幹だけ拝ませていただきました。
まるで龍?職人技が光る「臥龍廊」
三鈷の松を観賞した後は、階段を登って、かの有名な「臥龍廊(がりゅうろう)」へ。
まるで龍のようにうねった木造階段。巧みに木を組み合わせてつくられた、芸術作品のような階段です。
崖のような山の斜面に建てられているので、アップダウンも激しめ。ゼェゼェ言いながら、ときにクモの巣に引っかかり涙目になりながら、せっせと登っていきます(笑)
ほら、こんな急な斜面に建っているんですよ~。奥に見えるのが臥龍廊ですね。
もはや、建築した人達の技術力の高さに驚くばかり!
臥龍廊を上から眺めた1枚がこちら。天井や階段の模様が龍の鱗のようにも見えて、その名の通り、龍の体内を歩いているような面白い感覚!
臥龍廊の先にあるのは、開山堂。さらに奥にある多宝塔へは、外から別の階段を登ってアクセスします。これがまた階段地獄の幕開けになるとは、この時は露知らず・・(笑)
ちなみに臥龍廊の反対側には、阿弥陀堂へ向かう直線階段があります。私は始め、こちらを臥龍廊だと勘違い。
開山堂へ向かう曲線階段が臥龍廊ですので、ご注意を!(ちなみに阿弥陀堂へは、この階段を使わずに、エレベーターでショートカットすることができます。)
阿弥陀堂で「みかえり阿弥陀様」にご挨拶
阿弥陀堂で、みかえり阿弥陀様に手を合わせ、お堂巡りは終了。
中は撮影禁止なので、外からの阿弥陀堂がこちら。他のお堂に比べ、極彩色に塗られた柱が印象的でした。
私が出会った「みかえり阿弥陀様」は、こちらが話かけたら優しく話を聞いてくれているような慈悲深い表情の仏様でした。ゆっくりとお顔を見ながら、手を合わせられたのは、とても幸せな時間でした♪
阿弥陀堂の正面には、やすらぎ観音様のお姿も。
柔和な表情が、優しく心をほぐしてくれる観音様です。
その横には、目をつぶり手を合わせる小さなお地蔵様達も。なんて愛らしいんでしょう!
しばしお地蔵様に癒された後、いよいよ多宝塔を目指します。
目指せ多宝塔!京都の町並みを一望
多宝塔は、山の斜面に建つお堂。
ということで、こんなキツ~イ階段を、後ろにひっくり返りそうになりながら登ります。
炎天下ということもあり、これは辛い!途中から夫婦ともども無言に(笑)
さぁ、登り切りました!おぉ、多宝塔がこんな目の前に。上は円形、下は方形の二重の塔になっています。
実は多宝塔、後でご紹介しますが、階下の庭園から見た方が全景がよくわかることが判明しました(笑)
いやいや、とは言え、多宝塔まで登った人にしか見られない景色がこちら。京都の町を一望できるパノラマビュー!
良かった。少なからず、報われた感。息もたえだえに手摺を握りながら、束の間の爽快感に浸ります。
銀閣寺もそうですが、このエリアには展望所からの景色を楽しめるお寺が多いですね!それだけ山が身近な存在なんだろうなぁ。
景色を楽しんだ後は、青もみじ美しい庭園を散策です。
絶景かな!青もみじに染まる庭園を散策
永観堂の庭園は、放生池を中心にぐるりと散策できるようになっています。
橋を歩いていると、どこからともなく鯉が現れました。餌を貰えると思って、集まってきたのかな?
悠々と泳ぐ鯉。外は暑いけど、水の中は涼しそうで羨ましい。
光輝く青もみじのもと、手を合わせるお地蔵様。奥にはサツキの花がポッと咲いて、とてもフォトジェニック!
このお地蔵様、可愛いから大好きで。秋には紅葉したモミジが星空のようにお地蔵様を照らして、これまた素敵な景色が楽しめるんですよ~。
真っ直ぐに伸びる、もみじロード!さすが「もみじの永観堂」と呼ばれるだけあって、その見応えは抜群です。
紅葉も良いけれど、爽やかな新緑は元気が貰えて、また違った良さがありますね。
池の周りと歩きながら、ふと新緑爽やかな山を見上げると、あっ多宝塔!思わず二度見する私。ここからも見えたんだ~(笑)
遠くから眺めると全体のフォルムもよくわかって、まるで五重塔のような美しさに改めて感動。何より、あんな高い所まで登った自分を褒めてあげよう。
境内をさらさらと流れる小川。
やっぱり川っていいな。心地の良いせせらぎとともに、心も浄化されるかのよう。
最後はやっぱり、この景色で締めくくり。池を包む青もみじに、極楽橋と弁天社の鳥居を眺める1枚!これぞ、永観堂。
秋になると、池周辺を真っ赤なモミジが染め上げ、これまた美しいんですねぇ。夏も秋もどっちも良い、それがもみじの永観堂です。
最後におまけ。花頭窓から切り取った青もみじ。
スマホの待ち受けにしたくなる、お洒落な写真が撮れちゃいました!
今日は、青もみじが美しい永観堂をご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?秋の紅葉で名高い永観堂ですが、爽やかな新緑を楽しめる初夏も魅力的!
ゆったりと永観堂を楽しみたい方は、ぜひこの時期に訪れてみてくださいね。
住所:京都市左京区永観堂町48
アクセス:地下鉄「蹴上駅」から徒歩15分
拝観時間:9:00-17:00
拝観料:通常大人600円、小中高生400円
寺宝展期間(11月6日~12月4日)は大人1000円、小中高生600円
駐車場:あり(寺宝展期間中は駐車不可)